天然酵母パンを7年・10年と焼き続けてきたけれど、
次に進む勇気が出ない方へ。
続けてきたこと自体がすでに才能です。
お芝居の世界で出会った言葉と
パン教室での再会エピソードから
続けることの意味と次のステップを綴ります。

天然酵母ぱん蔵の 椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、発酵生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室を2009年より始めました。
現在は仕事で使いたい方、深く極めたい方向けのプロ向け講座をやっています。
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続けることそのものが才能——7年・10年焼き続けて、次に進む勇気が出ない方へ
天然酵母パンを何年も焼き続けてきた。
お教室を続けている、販売を続けている——でも、これでいいのかな、次に進んでいいのかな、と迷ったままここまで来た。
そういう方に、今日は読んでいただきたいと思います。
テーマは「続けることそのものが才能」です。

お芝居の世界で聞いた、忘れられない言葉
実は、パン教室を始める前、私はずっとお芝居をしていました。
舞台を中心に、地方公演で全国を回ったり、海外公演に参加したりしていた時期があります。
お芝居の世界は、食べていける人がほとんどいません。
アーティストの世界全般に言えることかもしれませんが、
それだけで生計を立てていくのは本当に難しい。
男性だと30歳を区切りに辞めていく方がとても多く、私もそういう方をたくさん見てきました。
生活のために、仕方なく——そういう理由で離れていく方がほとんどです。
「あの人、辞めちゃったの」という話を聞くたびに、
寂しいような、でもそうだよな、という気持ちを繰り返していました。
50代・60代でも舞台に立ち続ける俳優さんたち

そんな中でも、50代・60代になっても続けている俳優さんがいます。
アルバイトをしながら、それでも舞台に立ち続けている方たちが。
それで豊かに食べていけているかといえば、そうではないかもしれない。
でもその方たちの舞台にかける姿勢は、やっぱり全然違うんです。
積み重ねてきた時間が体に染みついていて、それが舞台の上でにじみ出てくる。
そういうことが、確かにあります。
「続けていくことも、才能のうち」——今でも思い出す一言
その現実を見ながら過ごしていたとき、ある方がこんなことを言ってくれました。
「続けていくことも、才能のうちだよ」
この言葉が、今でも頭の中に残っています。
そうか、続けていく、継続していくということは
並大抵のことではないんだ、と思いました。
何か情熱だったり、信念だったり——そういうものがないと続けていけないという事実が、確かにある。
続けていること自体に、何かが宿っている。
この言葉を思い出すたびに、しみじみ感じています。
何年か経って戻ってきてくれた生徒さんのこと

パン教室を始めてからも、同じような気持ちになる瞬間がありました。
数年前、私が一般クラスをやっていた時期があります。
そのクラスに来てくれていた生徒さんが、コースを卒業して何年か経ってから、今度はプロ向けの講座に来てくれるということが、何人かありました。
また、面談でお会いしてその時は見送ったけれど
何年かして、申込みをしてくださって再会した方もいらっしゃいます。
一般クラスからプロ講座へ——再会のうれしさ
再会したとき、本当に嬉しかったです。
何年も経っているので、私もすっかり忘れていた方が問い合わせしてくれて、
「先生、覚えていますか」
と聞いてくれる。
ずっと配信を見てくれていた方
パンを焼き続けてくれていた方
頭の片隅にパンへの気持ちを持ち続けてくれていた方
——そういう方が、次のステップを目指して戻ってきてくれた。
それだけでもう、十分すごいことだと思います。
私の方がこみ上げてくるものがあるぐらいです。
続けてきたからこそ、次のステップが見えてくる

最初に来てくれた時から、ずっと思い続けていてくれたんだと思います。
うまくいかなかった日もあったはず。
「やっぱり自分には向いていないのかな」
と思った日もあったかもしれない。
それでも続けてきた。
続けてきたからこそ、次が見えてきた。
これはパンに限らず、他のことでも同じだと思います。
10年以上お教室を続けている方、販売を続けている方
——そういう方に出会うたびに、すごいなと思います。
長く続けている人には、必ずファンがいる
もう一つ、私が気づいていることがあります。
長く続けている方には、必ずファンがついているということです。
パン教室の先生としてたくさんの方を見てきましたが、
何年も続けている方の周りには、決まって
「その人のパンが好き」
「その先生が好き」
という人たちが集まっています。

「あの人のパンじゃないとだめ」という声
人数が多いとか少ないとかではありません。
たった数人かもしれないけれど、そのファンの熱量が全然違う。
「あの先生のパンじゃないとだめ」
「またあの人のパンが食べたい」
「あの人に会いたい」
——そういう声がもらえる存在になっている。
それは、短期間では絶対に手に入らないものです。
時間をかけて積み上げた信頼が、財産になっていく

時間をかけて積み重ねてきた信頼が、そうさせている。
事業を続けていく上で、これがどれだけ大切なことか。
何人かの熱いファンがいることがどれだけ強いことか。
続けてきた年月が、そのまま財産になっていく——私はそう感じています。
「まだまだ有名ではないから」
「フォロワーが少ないから」
と気にしている方がいたとしたら、それよりずっと大切なものがそこにあります。
まずは、目の前の一人を大切にすること。
その一人との関係を丁寧に積み上げていくこと。

それが、長く続けてきた人だけが持てる強さになっていきます。
大きな数を目指すより先に、
「あなたじゃないとだめ」
と言ってくれる一人を大切にしてきた時間が、気づけば財産になっている。
そういうことが、確かにあります。
私自身の話——2009年のママ友たちのこと
私自身のことも少しお話しします。
私がパン教室を始めたのは2009年のことです。
たった4人から始まったパン教室

最初の生徒さんは、ママ友でした。
4人の仲間たちが来てくれて、私の拙い教え方にもついてきてくれて、一緒に勉強させてもらいました。
他の生徒さんが増えてきて軌道に乗ってきてからも
何年も通い続けてくれたそのメンバーたち。
今はプロ向け講座になってしまったので参加されなくなってしまいましたが、
それでも年に1〜2回は集まって、当時のことを語り合っています。
今でも「殿堂入り」と呼んでいる理由
私の中で、その方たちは「永久会員」と決めています。
【殿堂入り】です笑
いつでもやりたくなったら声をかけてね、という特別な存在です。
あの頃の私のパン教室を一番近くで見ていてくれた方たちが、今でもそこにいてくれる。
根強い応援者がいてくれたからこそ、今の私があります。
自分だけの「永久会員」がいることが、どれだけ心強いか。
それはきっと、続けてきた方ならわかっていただけると思います。
続けてきたあなたは、すでにすごい

今日お伝えしたかったのは、
続けてきた方、あなたはすでにすごい
ということです。
才能があるなしにかかわらず、なんとなく続けてきたという方もいるかもしれません。
それでも、続けてきたこと自体が才能です。
うまくいかない日も、なんか違うと思った日も——それでも続けることをやめなかった。
そのことを、ちゃんと認めてほしいと思います。
続けてきた先に、次のステップがあります。
その次のステップが何なのかは、人それぞれでいい。
でも、続けてきたからこそ見えてくるものが、必ずある。
そして、その「次の一歩」は、思っているよりずっと近くにあることが多いです。
「まだ早い」
「もう少し実力がついてから」
——そう言い続けてきた方ほど、実はもうとっくに準備ができています。
続けてきたこと自体が、すでに次のステップへの切符なんです。
私のところでも今、長く発酵やパンと向き合ってきた方たちに向けた新しい場を
「勉強会」という形で用意しています。
年に数回開催しています。
「次に進みたいけれど、何をすればいいかわからない」
という方に、ひとつのヒントを持ち帰っていただける場にしたいと思っています。
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