手作りパンをプレゼントしたことはありますか?
天然酵母パンを贈ることは、言葉では届かない想いを届ける行為。
劇団時代の友人への「生焼け不安の食パン」から、
今の自信まで。
椿留美子が語る、パンを贈る文化の話。

天然酵母ぱん蔵の 椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、発酵生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室を2009年より始めました。
現在は仕事で使いたい方、深く極めたい方向けのプロ向け講座をやっています。
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手作りパンを贈ること、が文化になる日——天然酵母パンが、最高のギフトになる理由

先日、久しぶりに友達にパンを送りました。
送る荷物があったので
そのついでに「あ、一緒に入れちゃおう」って感じで。
そしたら届いてすぐ、メッセージが来たんです。
「香りがやっぱり違うね」
「バターもマーガリンもいらない、パンだけで主役だね」
「お礼言う前に食べちゃった」
最後の一言が、最高でした(笑)
劇団時代の友達と、生焼けの食パン

この友達、実は昔、劇団にいた頃に一緒に働いていた人で
私がパンを焼き始めたばかりの頃にも、プレゼントしたことがあったんですね。
あの頃は食パンを送ったんですが
まだ作り始めて間もなくて、
「生焼けかもしれない」という不安を抱えながら送ったんです(笑)
しかも切らずにそのまま送って。
ドキドキしながら。
友達はね、笑ってましたけど。
「生焼けだったかどうか」の真実は、教えてくれませんでした(笑)
それが今回、届いてすぐに「香りが違う」と言ってもらえた。
あの頃のパンと比べながら、差を感じてくれたんだと思います。
国産小麦で焼いていたこともあって、
香りそのものが変わっていたのでしょうね。
何年もかけて積み上げてきたものが、
パンを通して届いた気がして。
じんわりと、うれしくなりました。
生徒さんのパンは、もっとたくさんの人のところへ

これは私だけの話じゃないんです。
生徒さんたちも、同じことをしてくれています。
レッスンではたくさんのパンを焼いて持ち帰ってもらうので、
一人では食べきれない量になることもあって。
それをご近所の方に配ったり、
家族に食べてもらったり、
職場のお友達に持っていったりしている。
で、喜んでもらえるんですね。
ある生徒さんが言っていたんです。
「毎月パンのレッスン楽しみにしてるって言われてます」って。
これ、贈られた側の言葉ですよね。
毎月、パンが届くのを待っている人がいる。
教室に来ているのは生徒さん一人だけど、
パンはもっとたくさんの人のところに届いている。
幸せを、分けてくれているんだなと思って。
私もとても嬉しくなります。
「手作りって迷惑じゃない?」という声について

ちょっとリアルなお話をすると。
最近、「手作りのものを送るのは迷惑では?」という声を
耳にすることも増えてきました。
清潔思考、衛生管理されたものじゃないと不安、
成分表示がないものは受け取りにくい、
という感覚を持っている方もいるんですよね。
その気持ちは、わかります。
でも私はこう思うんです。
手作りには、
その人のために時間をかけた、という事実がある。
スーパーで売っているパンは、
どこの誰にでも同じように売られているけれど、
手作りのパンは
あなたのために焼いた、というものだから。
その価値は、消費期限には書いていないんです。
自家製酵母パンを贈るという選択肢

パンを作っている方には、
もう一段上の贈り方があります。
【自家製酵母パンを贈る】
受け取った人はびっくりするんですよ。
「え、自分で酵母起こして作ったの?」
って。
でも、それが一番記憶に残る贈り物になったりする。
「あの人から天然酵母のパンをもらったんだよ」って、
何年か後にも話題になるような。
市販品では絶対にできないことが、
自家製酵母パンにはあるんです。
パンを学ぶ、もうひとつの意味
パンを贈ることは、
単に食べ物を渡すことじゃないと思っています。
焼いている間の時間。
冷ましながら考えた「喜んでくれるかな」という気持ち。
包んで送り出すときのわくわく感。
そういうものが全部、パンに入っている。
自家製酵母パンを学ぶ理由のひとつに、
「誰かに贈れるパンが焼けるようになる」
ということがある、と私は思っています。
自分だけのパンじゃなくて、
誰かを喜ばせるパンを作ること。
ぜひ次にパンを焼いたとき、
誰かに一つ、手渡してみてください。
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今日も読んでくださってありがとうございました。
天然酵母パンのこと、発酵のこと、暮らしのこと、
これからもここでお話していきます。






