天然酵母パンには
ドライイーストは入っていないと思っていました。
私の非常識が実は「常識」だった!
という、もう10年以上も前のお話です。
本日はちょっと思い出話、ゆるっとお読みください ^ ^
**************
天然酵母ぱん蔵の 椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、発酵生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室を2009年より始めました。
現在は仕事で使いたい方、深く極めたい方向けのプロ向け講座をやっています。
天然酵母のパン屋にドライイーストが入っていた、というお話
天然酵母パンにはドライイーストは入っていないと思っていた
「天然酵母パン」
と書かれたお店が増えています。
その時にまず思うことは
「どんな酵母を使っているんだろう♡」
ということです。
それを考えるとトキメキます ^ ^
もう十数年前、東京から田舎へ移住したばかりの数年間、
薪を集めるためにちょっと遠出をして
よく山に出かけていました。
その途中にパン屋さんがあって途中で寄っていました。
「天然酵母」と書かれたパン屋さん。
自家製のブドウ酵母で作られているらしい。
美味しかったのですがどうもこれは・・・?!
夫と薪取りに行っていたので一緒に食べていたのですが
二人の意見は
「これ、イーストのパンみたいだね」
ということでした。
私は
「天然酵母でもこんなにイーストのパンぽく焼けるんだ〜!」
と感心していました。
*写真はイメージです
ある時に
トレー以外に袋詰めされたパンが並んでいる時がありました。
その袋の原材料を見て
【イースト】
と書かれていたことに驚愕!(◎_◎;)
それと同時に
「やっぱり・・・」
と二人とも(私たちの味覚は正しい)と確信しました。
【イースト】【自家製酵母】
両方書かれていたわけです。
まだ教室を始めて間もない頃(15年くらい前)
天然酵母のパン屋さんもそこまで浸透していなかったあの頃。
天然酵母パンと書かれてあるものに
【イースト】が入っているなんて
思いもしなかった純粋な私でした ^ ^;
同時にかなりのショックを受けました。
なんだか「裏切られたような」気がしたんですね。
純粋に天然酵母パンが好きだっただけに
騙されたような気がしてショックだったんです・・・
非常識が常識?!
そんな体験がその後たくさんありました。
全部お話していると一晩かかりそう、いや
一晩じゃすみそうにないので省略しますが
簡単にお話すると・・・
有名なパン屋さんが移転してオープンしました。
天然酵母で材料にこだわっていると聞いていたので
興味津々で並んでパンを買いに行きました!
一口食べると
「これ、イースト入ってるね」(私)
「これ、スーパーで買うパンみたい」(夫)
↑
この夫の意見は極端でちょっと(笑!)と思いましたが
冷静に考えてまあ、わかる・・・
と思ってしまいました。
しかし、こんな体験を重ねていくと
「ドライイーストパンに天然酵母を加える」
ということは
【よくある話】
といいうことがわかりました。
かつての私はちょっと純粋すぎました。
天然酵母パン屋さんは
天然酵母100%が当たり前
だと思っていたんですね。
私にとっての非常識がパン屋さん業界では「常識」だったということです。
プロ講座に来てくれていた生徒さんもこんなことをおっしゃっていました。
「天然酵母100%のパン屋さんはあんまりないんです。
ドライイースト入ってますか?
と聞くとたいてい入っていると言われます」
その方はドライイーストのアレルギーをお持ちでした。
他にもイーストのアレルギーの生徒さんはいらっしゃいました。
ドライイーストのアレルギーで、
天然酵母のみで作られているパンが少ないので
「自分で作りたい」
といらっしゃったのです。
こういった事情のある方にとっては重要な問題ですね。
みんなが求めているもの
しかし、パン好きの全体的な人口から見て
天然酵母100%にこだわっている人は少数派。
つまり、何を求めているかというと
美味しい
ということなんです。
特別な事情がない限り(アレルギーとか、疾患とか)
極端な話、美味しければ酵母はこだわらない。
ドライイーストでも天然酵母でもどっちでもいい。
そんな現実があります。
私が伝えたいこと
ただ、私の講座を受講してくださった卒業生さんは
自家製酵母愛が強い方が多いので(笑)
どうしても100%にこだわって、そこを強調したくなります。
でも大きな目で世の中を見た時
本当に求められているものは?
やはり
美味しいパン
そして最終的には
その店主(講師)の生きざま
なのかなあ、と思います。
ドライイーストを使う、ということにはちゃんと理由があるのです。
そこを理解して、じゃあ私はなぜ使わない(使う)の?
という意志(=コンセプト)をちゃんと持って
表現できるといいですね。
もちろん、お客様の中にもこだわり派でマニアックな方もいらっしゃるので
天然酵母100%をちゃんと推しておくことは大事なことです。
まあ、ようするに
どちらでもいいのです。
最初はドライイーストが入っていても天然酵母が少しでも入っていれば
「天然酵母パン」と言っていいんだ〜〜
と驚きましたが、
今は当たり前に受け止めています。
それが重要というよりは
なんのためにそうしていて
どんな商品を提供しているのか。
そこの核を見られる目を持っていたい、と思っています。
天然酵母のパン屋さんでドライイーストが入っていた
というそんな事象によって
私は学びました。
私はどんなパンを焼きたいの?
お客としては好みなので自由に選ぶことができます。
選択肢が増えたことは幸せなこと。
本当に幸せな世の中になったなあ、と改めて感じる日々です。
このブログを読んでくださっている方は
どんなパンが好きですか?
そして、
何を選びますか?
・・・・・・・・・
もっと学んでみたい、と好奇心旺盛な方!
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