クリスマスレッスンでシュトーレンの生地を作っているとき、
「今日はいつもと何か違うな」と感じたことがあります。
生地の様子や色合いを見て、気にはなっていましたが
その理由に私は気づきませんでした。
「先生、スパイス入れてないですよ」
教えてくれたのは、レシピを見ていた生徒さんです。
もう十年以上前のレッスンですが、あのときの慌てた気持ちと、みんなで笑ったことを今も覚えています。

天然酵母ぱん蔵の 椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、発酵生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室を2009年より始めました。
現在は仕事で使いたい方、深く極めたい方向けのプロ向け講座をやっています。
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スパイスを忘れたシュトーレンの日に、生徒さんから教わったこと
シュトーレンの香りを作るスパイス

私のクリスマスレッスンでは、毎年フルーツのシュトーレンを味わっていただいています。
このシュトーレンには、香りを楽しむために数種類のスパイスを使います。
一つずつの香りが重なる
スパイスは、一種類だけでもそれぞれ違う香りがしますよね。
それが、いくつかを合わせると、どれか一つの香りだけでは表せない、何とも言えない香りになります。
材料を混ぜているときの香りと、焼き上がって食べるときの香りも、違って感じられます。
作る途中から楽しめるのが、シュトーレンの好きなところです。
私の教室では、毎年クリスマスレッスンをやりますが、その年によって内容が少し違います。
以前、生地作りをした年もありました。
自分で作ると、同じ一切れでも思い出が加わりますね。
何を入れたかを知っているからこそ、食べたときに「あの香りかな」と思い出せるのも楽しいものです。

パンだけでなく、私は発酵調味料にもスパイスを使います。
以前のカレー麹のレッスンでも、数種類を合わせました。
スパイスを使うものは材料を合わせたときに香りが重なっていく楽しさがありますね ^ ^
「いつもの香り」がない日
それが・・・
スパイスを入れ忘れた日の私は、生地を見ながら、何かが違うと感じていました。
色合いも、いつもの印象とは違いました。それでも、材料を一つ入れ忘れたとは思いつかなかったのです。
生徒さんがレシピを見て声をかけてくれたとき、ようやく分かりました。
「先生、スパイス入れてないですよ!!」
生地は、もうほぼ完成していました。
「あーー!!大変だ」
そこで皆さんにスパイスを加えていただき、慌てて混ぜ込みました。
10年以上も前のことですが、あの時のことは本当に忘れられません(苦笑)・・・
レシピを見てくれた生徒さん

私は、ときどき材料を入れ忘れることがあります。
油を入れ忘れたこともありました。
そんなときに冗談で、「私の話より、レシピを信じてください」と言うことがあります笑
レシピは私が作ったものですが・・・それなのに、私より生徒さんのほうが材料をよく見て気づいてくれることがあるんです(!)
先生も、教室で教わっている

教室では、私が作り方をお伝えしますが
同じ生地を囲んでいても、見ているところって皆さん一人ひとり違うんです。
あの日も、生徒さんの一言がなければ、私は最後まで理由に気づかなかったかもしれません(汗)
ほぼ出来上がった生地にみんなでスパイスを混ぜ込んだことも、教室だからこその思い出になりました。
一人で作る時間も好きですが、誰かと一緒に作ると、自分だけでは気づかなかったことを教えてもらえます。
私は、そんな時間も含めてレッスンを楽しんでいます。
生徒さんの気づきに、私が助けてもらうこともあります。
その場で「ありがとう」と言い合いながら、一緒に続きを作れる教室でありたいと思っています。
レシピと、目の前の生地を見る

レシピには、材料の名前、分量、作り方が書いてあります。
材料を確かめるためにも、作業を進めるためにも欠かせません。
それと同時に、目の前の生地を見て、手で触れて、香りを感じることも大切にしたいと思っています。
「今日はいつもと少し違うかな」
そう感じたら、レシピをもう一度見たり、生徒さん同士で
「何か違った??」
と話し合ったりする場面もよくあります。
そうやって、お互いに生地を見ながら進めていく様子がとてもいいな、と感じています。
作る途中の発見も、パン作りの楽しさ

パンや発酵調味料は、完成して食べる時間が楽しみです。
でも、作る途中にも面白い瞬間がたくさんあります。
材料を合わせたときの香りに、ふと手が止まります。
時間がたってからの変化も感じられます。
いつもと違うところに、誰かが気づいてくれることもあります。
スパイスを忘れたシュトーレンの日は、私のそそっかしさが出た一日でした。
同時に、生徒さんに支えられながら作る教室の楽しさを、もう一度感じた日でもあります。
次にシュトーレンを作るときも、レシピを確かめながら、生地の様子と香りをみんなで味わいたいと思います。





