柿 酵母 パン−自家製酵母パン講師がおすすめする秋のフルーツ酵母は「柿」

天然酵母パン 作り方−ポイント、実験、裏話など

秋といえば食欲の秋。
美味しいものがたくさん出回る時期ですね。
このフルーツ王国山梨でもたくさんの果物が夏〜秋にかけて出てきています。
今日はその中でも秋の酵母といえば代表的な「柿」をテーマに
お話したいと思います。


東京と山梨で自家製酵母パン教室主宰、
田舎暮らしとパン作り、酵母生活をしている椿留美子です。

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柿 酵母 パン−自家製酵母パン講師がおすすめする秋のフルーツ酵母は「柿」

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柿酵母を失敗し続けたわけ

10月の自家製酵母教室のフルーツは「柿」です。
「柿」はわりと順調に酵母液を作ることができて、発酵力も強いです。
パンを膨らます力がすごいので、初心者の方にもおすすめです。
10月末のレッスンではうちにある最後の柿を使ってパンを作っていただきました。

そんな「柿酵母」ですが、最初よく失敗していました。
何に失敗していたかと言うと「酵母液作り」です。
当初は果物を使った酵母はいい香り(アロマ的な)がするものだと思っていました。
それが、柿にはなかったんですね。
なんと表現していいかわからないような微妙な香りに思えて(笑)失敗だと思っていたのです。
「柿」独特の香りです。
干し柿が好きじゃないって人はあのネチョっとした食感が嫌いな方も多いですが
柿の独特の凝縮されたような匂いも好きじゃないって言います。
そんな感じで微妙な香りに思えました。
でも他の方に聞くとそこまでじゃないんですね。
私が「柿酵母の香り」があまり好きではないんですね。(柿が嫌いではありません)
そんなわけで、作っても作っても失敗してしまったような感じにとらわれて何年も作っていませんでした。

「柿酵母」神秘を感じる

しかし、自家製酵母を作っている友人や、パンの先生から
「柿酵母っていいよねー」
なんていうお話を聞くとやっぱりトライしてみたくなってやっぱり作り始めました。

「?」って思いがちだけど、実は順調にできていると言うこともわかり
とってもボリュームが出て美味しいパンが出来上がります。
作るたびに「酵母の力」「不思議な生命」を感じずにはいられないものの一つです。
これは何年やってても変わらない感動です。
まさにセンス・オブ・ワンダーなのです。

柿酵母でシンプルパン「ブール」 と「りんごのリングブレッド」

今回「柿酵母」で作ったのはこんなパンです。

シンプルなブール (丸パン)

基本のプチパンを大きくして焼いたものです。
酵母特有の香りはなく、小麦のいい香りを引き立てています。
ふわふわに焼けました。

りんごのリングブレッド

これから旬の長野のりんごを水を使わず甘みを引き出して煮ました。
りんご煮とシナモンの香りをプラスしてリング型で焼きました。
菓子パン生地です。
こちらもふわっふわでシナモンの香りが食欲をそそります。

フルーツ酵母で地球を感じる

生徒さんで標高の高いところに住んでいる方がいらっしゃいます。
そこは果物ができないんだそうです。(栗とかきのことかは豊富みたいです)
ですので、柿をはじめ果物はあまり周りにない。
「教室に来る途中で柿をみてきました!」
とおっしゃっていました。
同じ県内に住んでいても採れるものが違ってくるんですね。
当然、地元のフルーツでパン作りというわけにはいきませんね。

その季節の感じ方も違っています。
私の住んでいる地域はまだちょっと肌寒く朝晩ストーブをつけるくらい。
でも同じ時期でももう氷点下だとか!
もう少ししたら来る季節がもう来てるってことです。
標高が違うってそういうことです。
うちのご近所でもあります。山なので、高いところに住んでいる方のところと
うちとでは桜の咲きかたも雪の振り方も違います。
それがリアルタイムで目で見られるってもの面白いものです。
果物のなりかたも違います。
徐々に成熟が上に登っていくのです。
環境って不思議、地球の営みって不思議だなと思います。
面白いですね。

果物の酵母をやっているとそんなことを感じます。
果物に限らず野草も作物もそうですが、果物はわかりやすいです。
今の旬は?
今年の生りはどうですか?
と常に気にしています(笑)
必ず聞きます

自然酵母に関わっているとそんなふうになっちゃうんですよ(^^)
そう、一番気になるのは「生り」ですね。
果物には表年と裏年というのがあるので、裏年だと生りがよくないんですね。
気候変動、温暖化もあっていつも気になるんです。

フルーツ酵母の素材にこだわる

柿はうちで取れた完全無農薬のものを使用します。
(と言うかほったらかし、自然にそだってます・笑)
いつも言っているのですが、丸ごと使う酵母の素材はなるべく無農薬か減農薬のものを使って欲しいなあと思っています。

なぜそんなにこだわるのか?
それには理由があります。
以前はそこまで思っていませんでしたが、農家さんとよく話をするようになって変わってきました。
いつもお世話になっている農家さんには、パンや発酵クラスで使う材料を仕入れさせてもらっています。
そこは野菜は無農薬、果物は減農薬でお母さん1人で作っています。
野菜、果物など大変な量を作っていて出荷しているのですが、
それでも手間のかかる無農薬野菜を作っているのには頭が下がります。

そのお母さんが言うんです。
ーーーーーーーー
「スーパーで買った野菜、特に夏野菜きゅうり、なすなんかは食べない方がいい。
実際に知り合いの人も自分で食べるものは無農薬で別に作っているよ。
ものすごい農薬なんだから。
あれ見てると食べたくなくなる。」
ーーーーーーーー
「隣のおじさんの大根はピカピカしているよ。
うちはなんでこんなに凸凹なのかいつも疑問に思って聞いたら
農薬の量が凄い。『使わなきゃ、きれいになるわけない』
あんな大根は嫌だね。見た目はデコボコでも薬使ってない方がいいと思ってやっている。」
ーーーーーーーー
「うちの白菜は虫だらけ。
ピカピカの白菜をもらって困っていたよ。食べたくなくてどうしようかと思ったら
友達が来て
『農薬たっぷりだけど、きれいな白菜あるんだけどもらってくれる?』
って聞いたらもらってくれてよかった。」
ーーーーーーーー
実際に大量の桃を出荷している(桃農家さんと言ってもいいくらい)お母さんが自らこう言います。
「『フルーツ〇〇狩り』といったものにはいかない方がいいよ。
きれいに作るためにものすごい農薬使っているのに洗わないでそのまま食べるなんて信じられない。
農家は食べない。」

とかいろいろ名言があります。
そんな言葉をしょっ中聞いていて、洗脳された(笑)と言うか
農家さんのように現場にいる人の身近な声を聞いて感じることがいっぱいあります。
特に「果物は農薬がすごい」って言うのは奇跡のりんごで話題になった木村さんのお話でもありましたね。

それでそう思うようになったのです。
田舎に来て、土や畑仕事が身近になったからこそ感じられたことです。
そういういきさつがあるので、果物はなるべくうちで採れるものか、減農薬で一生懸命作っている顔の見える農家さんからいただくことにしたのです。

柿 酵母 パン−自家製酵母パン講師がおすすめする秋のフルーツ酵母は「柿」 まとめ

秋の果物の酵母としてぜひ作ってみていただきたい「柿」。
その発酵力の強さに驚くばかりです。

都会でもお庭に柿の木のあるところも見かけますね。
私たちにとって柿はとっても身近な果物だと思います。
冬に備えて干し柿を作ったりもします。

「柿が赤くなると医者が青くなる」という言葉もよくしられています。
ビタミン類や栄養も豊富に含まれていて、細菌やウィルスなどに対して対抗力を高めると言われています。
風邪やインフルエンザが流行る冬前の秋に食べるのがいいというわけです。
その身近な旬の果物の力をいただいて美味しいパンを焼いていきましょう。
秋の楽しみのひとつです^^

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