自家製酵母パンを作っている方の中には、
冷蔵庫を使った「低温長時間発酵」
にチャレンジしている方も多いと思います。
ある日、生徒さんからこんな質問が届きました。
冷蔵庫で生地を保存させていましたが発酵が進んでました!この場合、室温に戻さずに成形しても大丈夫ですか?
今回は、このよくある疑問にお答えしながら
冷蔵発酵での見極めのポイントや
過発酵を防ぐコツ
をお伝えします。
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天然酵母ぱん蔵の 椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、発酵生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室を2009年より始めました。
現在は仕事で使いたい方、深く極めたい方向けのプロ向け講座をやっています。
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冷蔵庫で発酵が進んでた⁉︎ 自家製酵母パン作りでよくある「低温長時間発酵」の疑問と対処法
過発酵になってしまうリスクとは?
冷蔵庫での発酵中にすでに生地がかなり膨らんでいた場合、 室温でさらに発酵させると…
- 生地がだれて形が崩れやすい
- 酸味が出てしまう
- 膨らみが悪くなる
これは過発酵が原因で、せっかくのパンが残念な仕上がりになることも。
特に自家製酵母は発酵の進み方が一定でないため、
「レシピ通り」が通用しにくいのです。
判断のカギは「生地の状態」!
生徒さんへの私のアドバイスは、こうでした。
冷蔵庫でしっかり発酵しているなら、室温に戻す必要はありません。そのまま成形してOK! ただし生地が冷たくて扱いにくければ、ベンチタイムを長くとりましょう。
✔ 発酵完了のサイン
生地の様子の確認は必須です。
しっかり観察しましょう。
- 冷蔵庫内で2倍近く膨らんでいる
- 生地内に気泡がある
- 表面にツヤと張りがある状態
✔ 成形しにくいときは?
冷たくて生地が固い・締まりにくい場合は、
常温で30分〜1時間ほど置くベンチタイムを。
これで生地がやわらかくなり、成形しやすくなります。
*室温にもよりますので生地の様子を確認しながら対処してください。
気温が低い場合は、ベンチタイムで軽く発酵器にかけるというやり方もあります。
✔ 二次発酵を長めにとる
成形した生地が冷たい場合は二次発酵が長めになります。
こちらもレシピに◯度で○分って書いてあったから。。
とレシピ通りになるわけではありません。
ここはしっかりと生地の様子を見ながら判断してくださいね!
ぱん蔵流:レシピに頼りすぎず「感覚」を育てよう
自家製酵母パン作りで大切なのは、
生地の様子を見る力。
私は生徒さんにいつも伝えています。
パンはレシピ通りには育ちません。 気温や湿度、その日の酵母の状態によって反応は変わる。 だから「見る・触る・感じる」力を養いましょう。
冷蔵発酵は、時間に追われずパンを育てられる魅力がありますが、
判断の自由度が高い分、
経験がものを言う世界でもあります。
何回もやってみて、試して、たくさん失敗して
上手に焼けるようになっていきますヨ。
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冷蔵庫で発酵が進んでた⁉︎ 自家製酵母パン作りでよくある「低温長時間発酵」の疑問と対処法 まとめ
いかがでしたでしょうか?
私は長年、「低温で長時間発酵させるといいよ」
と生徒さんにおすすめしてきました。
寒い時期は室温でゆっくりと。
暑い時期は冷蔵庫を上手に使って長時間発酵を。
私は基本的にこねた生地はその日に焼きません。
早くても翌日です。
世の中では「オーバーナイト」と呼ばれる製法がありますが
私は昔からそれが当たり前だったので、特に意識していませんでした。
当たり前のやり方だったので
特に名前をつけて呼ぶ必要もなかったんですね ^ ^
おおー、そうか、それが世に言う
「オーバーナイト」なのね!と。笑
ですので、冷蔵庫を使うのも当たり前のやり方だったわけです。
このやり方はドライイーストでも可能ですが
「天然酵母」では、いい生地を作る
最高の方法のひとつだと思っています。
ぜひお試しいただきたいやり方です。
では、今回のポイントをまとめてみますね。
- 冷蔵庫で発酵が進んでいれば、そのまま成形でOK
- 過発酵に注意し、「生地の状態」をよく見る
- 冷たくて成形しにくい場合はベンチタイムを活用
- 生地の様子を見ながら二次発酵を長めにとる
- 感覚を育てることが、自家製酵母パン作りの醍醐味
冷蔵庫での発酵は生活リズムに取り入れやすく、
覚えると一生もののスキルです!
パン作りは「正解」がひとつじゃないからこそ、
学びが深くて面白い!
ぜひ、あなたの感覚を育てるパンライフを楽しんでくださいね。