「好きこそものの上手なれ」
——20歳の頃にお茶の先生に教わったこの言葉が、今は体に染みています。
好きを仕事にするために必要な
体力・財力・情熱の話を、芝居時代の体験とともに語ります。

天然酵母ぱん蔵の 椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、発酵生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室を2009年より始めました。
現在は仕事で使いたい方、深く極めたい方向けのプロ向け講座をやっています。
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「好きこそものの上手なれ」——好きを仕事にするために必要な体力・財力・情熱の話
20歳の私に、お茶の先生が教えてくれた言葉

20歳の頃、お茶を習っていました。
そのお茶の先生が最初に教えてくださった言葉が、
「好きこそものの上手なれ」
でした。
当時はまだ若くて、ふーん、なるほどくらいにしか受け取れなかったんです。
でも今は、この言葉が体に染みています。
好きを仕事にするということを考えた時に、
まず浮かぶのがこの言葉です。
好きであることが、得意につながっていく

好きだから、気がついたら深く掘り下げています。
好きだから、誰かに言われなくても調べてしまいます。
好きだから、失敗しても諦めずにもう一度やってみます。
その積み重なりが、いつの間にか「得意」になっていく。
好きなことというのは、探求し続けられることだと思っています。
義務や強制ではなく、自分から動いてしまう。
それが、得意への入口です。
最初は自分の喜びでいい——でもある日、止まれなくなる
最初は、自分だけの満足でいいと思います。
自分が楽しい、自分がやりたい。それだけで十分です。
でもだんだん、
「これを誰かに届けたい」
という気持ちが出てくる。
「もっと多くの人の役に立ちたい」
という気持ちが出てくる。
それが、仕事への第一歩です。

芝居をしていた頃に、演出家の方からこんな言葉を聞きました。
人は命を終える時に、
「もっと人の役に立ちたかった」
と思うのだと。
その言葉を聞いた時、わかるなと思いました。
自分のため、自分が幸せになりたい、という気持ちはもちろんあります。
でもそれを手放した時に、人のために自分の命を使いたかったという思いが、
本能的に出てくるのではないかと思ったんです。
自分の喜びが誰かの喜びになる瞬間を、一度でも味わってしまうと、
もう止まれなくなります。
それが仕事にしていく原動力になっていくと思っています。
夢を守るために、お金が回る仕組みを作る

好きなことを届け続けるためには、お金が回る仕組みを作ることが必要です。
これを言うと、急に夢のない話に聞こえるかもしれません。
でも私はそうは思っていなくて、これは夢を守ることだと考えています。
芝居をしていた頃に、痛感したことがあります。
お金がなくて、夢を諦めていった仲間をたくさん見てきました。
才能があって、情熱もあって、でもお金がなくて続けられなくなっていった人たちを。
あの経験があるから、今の私は仕組みを作ることを大切にしています。
パンを焼くこと、発酵を伝えること、それを仕事として続けていくためにも、
お金が回る仕組みは必ず必要になってきます。
現実的に、お金がなければ続けられません。
お金があることで、次の挑戦が可能になる。
財力をつけることは、夢を叶え続けることに直接つながっています。
好きを仕事にするために必要な3つ——体力・財力・情熱

好きを仕事にするのは難しそうと思っている方に、
私が大切だと思っていることを3つお話しします。
体力、財力、そして情熱です。
まず、【体力】。
一つのことに魂を込めてやり続けるためには、体が資本です。
体力がないと、続けることが難しくなってくる。
私が発酵の暮らしをお伝えしているのも、体を整えることの大切さを知っているからです。
自分の使命を全うしていくためには、まず体作りが必要になります。
次に、【財力】。
お金を得ながら続けていくことは、決して恥ずかしいことでも打算的なことでもありません。
夢を守るために、お金は必要です。
そのお金が次の挑戦を可能にして、また届け続けることができるようになる。
芝居の時代に身をもって感じたことです。
そして3つ目、一番大切なのが【情熱】です。
体力も財力も、情熱がなければ続きません。
「なぜこれをやりたいのか」
という気持ちが根っこにある人は、
壁にぶつかっても、また立ち上がってきます。
逆に、情熱がないまま仕事にしようとすると、
最初の壁でやめてしまうことが多いです。
好きであれば続く。
続けられることが、一番の才能だと思っています。
好きを仕事にすることは、特別な人だけのことではない

探求し続けられること。
誰かに届けたいという気持ちが出てくること。
体力・財力・情熱、この3つを育てていくこと。
好きを仕事にすることは、才能がある一部の人にだけできることではありません。
続けていけば、道は開けていきます。
「好きこそものの上手なれ」
という言葉を、20歳の頃の私に教えてくれたお茶の先生。
あの時はピンとこなかったけれど、今はこれ以上ない言葉だと思っています。





