甘いパンは好きですか?
お菓子のようなパンは昔から人気があります。
あんぱん、クリームパン、ジャムパン・・・
運動会のパン食い競争(懐かしい!)はいつも菓子パンがぶらさがっていました。
しかし今は逆に「なるべく砂糖をとりたない」という方が増えています。
今日はそんな「砂糖とパン」についてのお話をしてみたいと思います。
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天然酵母ぱん蔵の 椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、発酵生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室をやっています。
パン 砂糖 なし – 砂糖を入れないパンってどんなの?どんなもので代用できるかも含めて無糖パンを考えます
このお話を動画でご覧になりたい方はこちらからどうぞ。
砂糖について考える
砂糖についてはこれまでもいろいろなところでお話してきましたが、
以前よりもさらに「砂糖をとりたくない」という方が増えているように感じます。
今や砂糖の種類はとてもたくさんあって迷ってしまうほどですね。
私が教室を始めた頃(2009年)はまだスーパーなどでも
砂糖の種類はそれほどなかったように記憶しています。
周りのほとんどの方は白いお砂糖しか知らなくて、
私は「先双糖」というお砂糖に切り替えていましたがそれほど知識があったわけではありません。
先双糖は最小限の精製に留めていて、ミネラルが多く残っています。
黒砂糖ほどの香りはないのでとても使いやすかったです。
てんさい糖を使い始めたのはそのあとです。
今は主にパンに使っていますが、1番の理由は甘みがマイルドだからです。
白砂糖の甘みは強すぎちゃうんですね。
国産小麦粉にも合っていると思います。
白い砂糖を使わない理由はいくつかありますが、それはこちらにも
書いていますのでよかったらご覧ください。
パン 作り 砂糖 − パン作りに合う砂糖の種類ってあるの?天然酵母パン講師が選ぶ砂糖はこれ。
てんさい糖は私が使い始めた頃は、自然食品のお店にしか置いてありませんでした。
数年後にスーパーでも見られるようになってきました。
でもその頃でもまだあまり知られていなくて教室に来てくださる生徒さんも
「これお砂糖ですか?」とか聞かれたり
塩を砂糖と間違えたり(塩は白いので)されていました。
まだまだ白砂糖以外の砂糖は知られていなかったんです。
誰もが携帯電話を持つようになって一家に一台のパソコン時代。
情報は簡単に得られるようになっていましたが、興味のあること以外のものは
なかなか入ってこないものですね、これは今も同じですが。
さて、そんなことで今は主にてんさい糖やメープルシロップを使っている
わけですが、それらも使いたくない(=摂取したくない)という
ツワモノさんもいらっしゃいます。
砂糖が入っていないパンが食べたい
「砂糖が入っていないパンを作りたいんです」
と最初にいらした方は教室を始めて3年くらい経ってからでしょうか。
この教室が国産小麦とてんさい糖を使っている、ということでいらっしゃいました。
しかし、よくお話を聞くとてんさい糖も本当は使いたくないとか。
その後も、そういう方がいらっしゃるようになりました。
ショップでパンを売っていた時も生活習慣病やその予防のために
なるべく砂糖なし、全粒粉やライ麦などが多く入ったものを
ご希望される方も増えていました。
お気持ちはとってもわかるので、私も工夫して作るようになりましたね。
そんな中でおすすめのものをご紹介しようと思います。
砂糖を入れないパンはどんなパン?3つのおすすめ
そもそも、砂糖をいれるということには意味があります。
酵母菌は糖分を栄養としますから、全く皆無だと増えていかないということになります。
砂糖の役割についてはこちらをご参考になさってください。
パン 砂糖 – パン生地に砂糖は必要?砂糖の役割は?砂糖を入れることによる3つの効果を天然酵母パン講師がお話します
ではその砂糖を使わないパンはどんなものがあるのでしょうか。
シンプルに作る
よく知られているところでは、フランスパン系のものです。
この生地の材料は、小麦粉・塩・酵母と至ってシンプルです。
そこにモルト(麦芽糖)を加えて酵母のエサにする場合も多いです。
モルトはほんの少量で甘味は出ないし、小麦粉の澱粉の一部を分解して糖にしてくれ
色づきをよくしたりという効果もあるのでよく使われます。
小麦の香りや味を楽しむパンになります。
ほんのりの甘みで作る
小麦の香りを生かしてほんのり甘味を引き出すということでは
「甘酒」がおすすめです。
甘酒はそれ自体は結構な甘さですが、パンに少量使うと小麦粉の甘みを引き出して
とてもよく合うと思います。
ほんのり甘みの甘酒スコーンは人気商品でした。
本当に甘くないんですが(笑)リピーターが多かったです。
砂糖を使わない甘酒入りの食パンも気に入ってました。
代用品で作る
砂糖をとりたくない、という方はたいてい「白砂糖」のことを指していることが多いです。
そこで生地に甘味を出したい時よく使うのは
てんさい糖をはじめ、
メープルシロップ
アガベシロップ
はちみつ
といったところです。
これらはどれも甘みは強いです。
砂糖なしで作るポイントは?
砂糖を入れる効果としては大きなものでは
膨らみ(=発酵を促す)ということになります。
砂糖がなければこれらをどう対処していけばいいでしょうか。
ポイントは
1よくこねる
2長時間発酵
です。
膨らみに関しては砂糖がなくても酵母菌は小麦粉を栄養にしていくことができます。
しかしとても時間がかかることになります。
じっくり時間をかけて発酵させていくということになります。
そして時間をかけてできたガスを逃さないようにするために
よくこねてしっかりグルテンを出していく、ということも重要になります。
パン 砂糖 なし – 砂糖を入れないパンってどんなの?どんなもので代用できるかも含めて無糖パンを考えます まとめ
いかがでしたでしょうか。
いろいろな考え方や体調、体質、それぞれの事情で「砂糖をとりたくない」という
方が増えている中、「無糖〇〇」というものも多く見かけるようになりました。
もちろんパンに関してもです。
パンに関しては昔からフランスパンのような種類がありました。
代用品もあります。
いろいろなものを試していかれるといいと思います。
作るポイントとしては、
よくこねる
長時間発酵させる
ということです。
長時間ということは低温でゆっくり時間をかけてあげるということです。
じっくり長時間かけて発酵させたパンは小麦粉の香りや甘味が引き立ち、
自然のやさしい甘さが感じられます。
ただ、砂糖が少ないと焼き色が付きにくいということがありますので、
それを気にされる方はモルトを使ったり、少々の甘味を足してあげるといいでしょう。
これからパンを作る上で、ご参考になれば嬉しいです。
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