5〜6月に出回る「梅」。
店先に並んでいるのを見ると何を作りたくなりますか?
黄色く熟してくるといい香りがしてきますね。
思わず食べたくなってくる。
部屋においておくと子供たちがフルーツと間違えて(スモモだと思ったか?)
食べそうになって慌てて止めていました(笑)
そんな初夏を代表する梅ですがパンにもなりますヨ。
今日はその梅酵母についてのお話です。
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天然酵母ぱん蔵の 椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、発酵生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室を2009年より始めました。
現在は仕事で使いたい方、深く極めたい方向けのプロ向け講座をやっています。
梅 酵母 – 「梅酵母」で自家製酵母パンを作るときのポイントと3つのチェック法をお話します
このお話を動画でご覧になりたい方はこちらからどうぞ。
梅酵母は発酵力抜群
5月の中頃になると梅が出回ってきて、スーパーなどでも見かけるようになります。
ぱん蔵のレッスンでも「梅仕事」をやります。
梅肉エキス、梅干し、梅シロップ・・・などなど。
いろんなことが楽しめる「梅」。わくわくしてきます。
そんな中でもこの季節ならではの梅酵母作りがあります。
みなさんは作ったことありますか?
最初に作ったのは10年くらい前でしょうか。
地域のお祭りに出店するのに梅酵母のパンを出そうと試行錯誤。
その発酵力の凄さに目を見張るものがありました。
「梅」には今まではそんなに注目していなかったんです。
でも田舎に移住してきたばかりで、新しい家の裏に梅の木があったし、
ご近所からいただいたり、梅がたくさん手に入ったので他に使い道は・・・
とたまたまやってみたんです。
すると、凄かった!!
とっても元気のいい生地に仕上げることができました。
出来上がりのパンもふわふわ。
これはもう毎年やるしかないですね ^ ^
梅酵母を作るときの覚えておきたい大切なこと
さて、そんな「梅酵母」ですが、作り方って特に注意することってあるでしょうか?
先ほど発酵力があってすごい、とお話しましたが
実は初めて自家製酵母というものを作る方にはおすすめしません。
「え?」とお思いになるかもしれませんが、これからこの酵母を作るときの
ポイントをお話してみたいと思います。
どんな梅を使えばいいの?①
梅はお店に最初の頃、青い小梅から出てきます。
そして、中梅、大梅と梅の種類によって時期がずれて出てくるようになります。
固い青梅から柔らかいものまで、様々です。
梅仕事をするときは大体どの感じの梅を使っていくか決まっていますね。
シロップや梅肉エキスなどを作るときは固い青梅。
固くて小さなものはカリカリ梅にする方も多いです。
青梅の甘露煮もたまりません♡
青梅〜中熟には調味料がいいですね。
だんだん熟成されてきた頃〜完熟の頃に梅干し。
完熟したものはジャムに最適です。
というように熟成度や大きさによって使い分けるのが楽しいのですが、
では酵母にするにはどんなものを使えばいいの?
ということになります。
パンに使うものははっきり言ってどの梅でも使えます。
しかし、熟成度によって香りの出方が変わってきます。
青梅を使えば少しえぐみの残ったようなものになりますし、
中熟〜のものを使えばフルーティな香りになります。
青梅の液でも発酵種を作ってしまえばそれほどえぐみは気になりません。
香りを楽しむには青梅が少し柔らかくなって香りの出始めた頃から
中熟くらいのものがおすすめです。
色で言うと、真っ青から少し黄緑くらいになってきた頃〜
黄色っぽくなってきたあたりです。
部屋中にいい香りが漂っていい感じです。
どの梅を使う場合でも傷のない表面がきれいなものを使ってください。
もちろん言うまでもなく無農薬の自然栽培のものがベストです。
あまりシュワシュワしない②
初心者の方で一人で作る場合にあまりおすすめしていないのは
見極めが難しいかも、ということがあります。
レーズン液のように勢いよくシュワシュワしないので
「本当にできてるの?」と分からなくなる方が多いです。
瓶を振ってもちょっとシュワッと泡立ったけどすぐに消えてしまう。
「できているのかわかりませんー!」
と言う声がよく聞かれます。
ではどんなことをチェックしていけばいいのか
ポイントを解説していきたいと思います。
出来上がりの見極め3つのチェック③
できているのかよく分からない、と言われる梅酵母。
3つのチェックポイントです。
①香り②見る③オリ
と言うことになります。
①香りを確かめる
これはどの酵母にも言えることですが、匂いは重要です。
青梅を使った場合はあまり香りはしなくてえぐみが出てくることもありますが
熟れてきた梅を使うとフルーティな香りに包まれます。
他の菌が入って強くなってくると嫌な香りになってきますので
よく確かめてください。
②見る
観察も大事です。
青でも中熟でもきれいな色で水の中でプリッとしています。
白っぽくなっていたり、色が変な感じがしたら要注意です。
水分の濁りはいいのですが、梅の周りの表面の様子を観察してくださいね。
③オリが溜まっているか
揺すってもあまりプクプクしないので、出来上がっているかわかりにくいですが
しばらく置いておいて瓶のそこにオリが溜まってくれば大丈夫です。
そして①と②がクリアできていれば完成です。
パンに使っていきましょう!
どんなパンを作りましょうか
梅酵母はどんなパンでも作れますが、熟成度によって香りが違い
特にストレートで使う場合は、パンの種類も合わせた方がいいような気がします。
少し苦味が残る青梅の場合は同じく苦味のある柑橘のピールを合わせると合います。
柚子ピールのクッペ
ふんわりと香りを楽しむものにしたい場合は中熟クラスの液を使うといいでしょう。
発酵菓子にも合います。
梅ジャムマフィン
デーツのショコラケーキ
ものすごい発酵力を生かしてふわっふわのパンにしたいときは
大きく焼くとその威力を発揮します。
オニオンチーズブレッド
これらはどれもレッスンで焼いたものです。
こう見るといろんな種類が焼けてオールマイティさを感じさせてくれますね。
梅 酵母 – 季節の自家製酵母でパンを作ろう 「梅酵母」を作るときのポイントと3つのチェック法をお話します まとめ
いかがでしたでしょうか。
今日は「梅酵母」を作る際の知ってて欲しい大切なことをお話しました。
1どんな梅を使えばいいの?
2あまりシュワシュワしない
3出来上がりの見極め3つのチェック
出来上がりの見極めがわかりにくいかも、ということになりますので
チェックポイントを確認してみてくださいね。
チェックポイントは3つありました。
①香り②観察③オリ
これはどの酵母を作る時にも言えることです。
ここができれば何の素材を使っても大丈夫だということになります。
素晴らしい発酵力で焼けるこの素材をぜひ使いこなしてみてくださいね。
季節を感じる旬のものでパンを焼く。
まさに暮らしの中の手仕事です。
こんなふうに自然とともに暮らしていきたいですね。
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