自家製酵母の継ぎ足し – ルヴァン種とフルーツ酵母パン種を復活させよう

天然酵母パン 作り方−ポイント、実験、裏話など

「先生、発酵種が元気がなくなってしまいました・・・

これって使えませんかーーー?!」

と生徒さんからの質問。

捨てるのちょっと待って!!

まだ復活できるかもしれません。

 

今日はその「自家製酵母の元種の継ぎ足し」について

お話をしていきたいと思います。

 

**************


天然酵母ぱん蔵の  椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、発酵生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室を2009年より始めました。

現在は仕事で使いたい方、深く極めたい方向けのプロ向け講座をやっています。

 

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自家製酵母の継ぎ足し – ルヴァン種とフルーツ酵母パン種を復活させよう

 

自家製酵母の基本 ルヴァン種とフルーツ酵母の違いとは?

 

私の教室ではフルーツ酵母が主流です。

しかし、生徒さんとお話をしていると

 

「粉で起こすルヴァン種に興味あります」

「やってみたいです!」

 

というお声が本当に多い。

そこで「サワドゥ講座」というコースを作った

という経緯があります。

 

フルーツとはまた違った製法、良さがあります。

では、どう違うのか?

まず、基本的なことなので、そこを解説しますね。

 

製法の違い:ルヴァン種、フルーツ酵母

フルーツ酵母とルヴァン種には徹底的な違いがあります。

それは

 

酵母液を利用するかしないか

 

ということになります。

 

 

フルーツや何か植物の素材を使う場合

必ず「酵母液」を作ります。

その時に酵母を培養して増やしていき、粉類に混ぜてパン種を作ります。

 

一方、ルヴァン種(サワー種、サワードゥと呼ぶことも)の場合は

粉類や空気中の菌を取り込んで培養しつつ、活動を活発化させていきます。

 

文章で書くとちょっと難しく感じるかもしれませんが

要するに作り方の違いです。

 

それぞれの個性:ルヴァン種、フルーツ酵母

 

ルヴァン種は小麦粉の香ばしさが感じられるのが魅力。

パン種自体がすでに粉のいい香りで、パンにふくよかな香りを残します。

パン種の作り方によって酸味がでたり、

酸味のないパンにすることができます。

 

フルーツ酵母は果物の優しい香りが特徴です。

特に香りの残りやすいものは出来上がったパンにも香りが残って

それは、満足度の高いものになります。

「〇〇酵母のパンを作った!」

という喜びを感じられます笑

 

どちらも美味しいパンを作ることができますが

継ぎ足しの方法が少し異なるので、

使い分けを知っておくとより一層上手に活用できます。

 

 

酵母の継ぎ足し方

酵母を継ぎ足すときは、

少し手をかけることがポイントです。

 

ルヴァン種(サワー種、サワードゥ)なら、

どんな粉を使うのか?にもよります。

全粒粉なのか?

ライ麦粉なのか?

スペルト小麦、大麦粉、米粉・・・

などなど。

それぞれの特徴がありますので、その個性を知って作業を行ってあげると

失敗がありません。

 

 

とはいえ、平均的なところをお伝えすると

弱ってきているように見える種を使う場合。

20%ほど古い種を加えてリフレッシュさせると、

元気な酵母がよみがえります。

 

正確には20%以下でも可能です。

この時はあまりたくさんの量を加えない方が良さそうです。

(今のところの私の経験上ですが)

 

そして2〜3回は継ぎ足しを繰り返します。

継ぎ足すほどによみがえってきます。

元気さを取り戻すのをみると嬉しくなりますね。

 

 

フルーツ酵母の場合は、精製粉を使うことが多いので慎重に行うことが大切です。

精製分を使う場合は

弱った酵母は復活しにくいことがあります。

どれくらい弱っているか、にもよりますが

出来るだけ元気なうちに継ぎ足すことをお勧めします。

 

このように違いがあります。

 

パン種が弱ったときに試す方法

冷蔵庫に入れっぱなし!!

 

私もよくあります。

恐る恐る覗いてみる・・・(苦笑)

 

もしその時、パン種が少し元気を失ってしまっても、

焦らずに対処してみてください。

特にルヴァン種は、2~3回リフレッシュしてあげると、

またしっかりと発酵力を取り戻すことが多いです。

(こちらも弱り加減や分量にもよりますが)

 

 

一方、フルーツ酵母はやはり復活が難しいこともありますが、

元気な酵母液、糖分を補ってあげると復活できることがあります。

 

失敗しても気軽に再挑戦できるのが手作りの魅力です。

少しずつ試して、自分なりのペースで進めてみてください!

 

自家製酵母を長持ちさせるための保存のポイント

自家製酵母を長持ちさせるために

基本は冷蔵庫でお休みさせることが大切です。

発酵が進まないように休止状態にしておくということです。

しかし、冷蔵庫の中でもゆっくりと進んでいくので油断はできません。

 

ポイントは

使った後すぐに少し継ぎ足しておいてください。

そして、1日1回程度、様子をみてかき混ぜておいてあげるのも有効です。

 

定期的に継ぎ足しながら、大切に育てていくことで、

元気で長持ちしてくれます。

 

ふっくらパンを作るためのポイント

 

自家製酵母を使ってふっくらとしたパンを作るには、

酵母にしっかり空気を含ませ、健康な状態にしておきます。

また温度管理も丁寧に行うことが大切です。

室温でおきっぱなし・・・

というのは危険ですので注意してください。

程よく活動を促してから冷蔵庫に保存しましょう。

 

酵母を冷蔵庫で一晩休ませてから使うと、

パンの膨らみや風味がぐっと良くなります。

こうした少しの手間で、

ふわっと優しい仕上がりのパンを作ることができますよ。

 

ぜひ参考にして元気なパン種を育ててください! ^ ^

 

 

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