みなさんは自家製天然酵母でパンを作る時はどんな作り方をされているでしょうか?
酵母液を作ってそのまま使う方法?
その酵母液からさらにパン種を作っていく方法?
代表的にはこんな作り方になっていくと思いますが、
その「パン種(元種)」を作っていく方法のお話をしてみたいと思います。
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天然酵母ぱん蔵の 椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、発酵生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室をやっています。
天然 酵母 元 種 膨らま ない – 膨らまなくても失敗じゃない?!失敗じゃない見分け方について解説します
このお話を動画でご覧になりたい方はこちらからどうぞ。
せっかく作ったのに膨らんでこない
先ほど「パン種」といいましたが、
「元種」とか「中種」とかいう言葉で表現されているのを聞いたことがあるのではないでしょうか。
これは作り方によって呼ばれ方が違ったりします。
ここでご説明していくのは水分と小麦粉で作っていく、いわゆる
パンを膨らますための種
ということでお話していきたいと思います。
いろいろな作り方がありますので、ご参考にしてください。
まず、よく聞かれるご質問で
「膨らんでこないんです」
ということがあります。
レシピには水分と粉を合わせて置いておくと2倍くらいになると書かれているのに
全然膨らんでこない・・・(><)
失敗かしら???
でもどれが失敗なのかもわからない・・・
このままでいいの?
作り直したほうがいいの?
・・・・というお悩みです。
確かに、私も初心者の頃はレシピ本を見ながら試行錯誤していました。
写真の通りにならないわけです( ^ ^ ;
でも何が失敗なのかもわからない。
自分に失敗していないはずだ、と言い聞かせて
家族に「臭いパン」を食べさせて(傷んだ酵母液だったんですね、今思えば)
大ブーイングになったこともあります(苦笑!!)
でも実は失敗とは限らないこともあるんです。
今回はそんなこともお話ししていきたいと思います。
膨らまなくても失敗じゃない?
実は膨らんでこなくても失敗じゃないことも多々あります。
パン種を作っていくときは酵母液(水分)と小麦粉を数回混ぜ合わせていきます。
その1回目の判断の目安をお伝えします。
失敗じゃない時の見分け方 – ①
では失敗じゃないってどんなふうにわかるのでしょうか?
◉香り・・・まずは「香り」です。
酵母の素材の香りと小麦粉(特に国産小麦の場合は)のいい香りが相まって
とてもふくよかないい匂いがします。(酵母素材の種類にもよります)
◉触感・・・弾力があり混ぜた時に抵抗感があるくらいです。
◉気泡・・・表面に少しでもプクプクと気泡が出ているでしょうか。
瓶の外側からも多少の気泡が見られると尚良しです ^ ^
1回目に合わせた時、この3つがクリアできていれば、
種が大きく上がってこなくても大丈夫な場合が多いのです。
作ったばかりの時より少しでも上がっていればいい、ということです。
失敗かも?うまくいかない時の原因 – ②
まず、うまくいかない時の原因を考えてみましょう。
いくつか考えられますので代表的なものを3つあげてみます。
1)酵母液に原因・・・酵母液自体の勢いが弱っているとか、
うまく出来上がっていないと当然次の段階の「パン種」作りはうまくいきません。
2)他の菌が入ってしまった・・・酵母菌がたくさんいる居心地のいい場所を作ってあげなくてはいけないのですが
他の菌が入ってきて優勢になってしまうとうまくいきません。
(カビが発生してしまうとかはこれです)
3)温度に原因・・・温度が適切でないとうまく活動ができません。
これは2番目にも関係してくるものですが、他の菌が増えてくる原因になることもあります。
これらの「うまくいかない原因」についてはこちらの記事に
詳しく書いてありますのでご参考にしてみてください。
自家製酵母の元種に何度も失敗するという人のためにチェックしたい、プロが教える3つのチェックポイント
元種の勢いの違いって?
失敗かも、と思っても実はそうでなかったという場合
「なぜうまくいったときのように膨らまないんだろう」
という疑問が出てくると思います。
それは特に新しいやったことのない素材の「酵母作り」に挑戦した時が多いのではないでしょうか。
実は酵母の素材によって膨らみ方、勢いは違ってくるのです。
いつも同じようにいかない
ということです。
でもこれは失敗ではありません。
そこを認識しておく、ということが大切になってきます。
これはパン種作りに限らず「酵母起こし(酵母液作り)」にも当然言えることです。
例えば基本のレッスンでやるレーズン酵母は面白いほどシュワシュワします。
見た目もわかりやすいのです。
しかし、ハーブ(葉物)や生姜などの酵母はほどんどシュワシュワしません。
え、失敗なの?
と思うかもしれませんが、うまくできていてもそんな感じなのです。
フルーツで酵母を起こすことも多いかと思いますが、
フルーツの種類によっても表情が全然違ってくるんですよ。
いつも同じような状態にはならない
ということです。
これ、とっても大事なことです。
同じような状態にならなくていいのです。
人間も一人一人違う個性や表情を持っているように、です ^ ^
嬉しい、という表情も人によって色々ですよね。
同じ笑顔でも個性が出るわけです。
こう考えると本当に面白い!
私たちと同じ「いきもの」としての性質があるものだと感動します。
当たり前のことなんですけどね。
当たり前のことを思い出させてくれる、そんな酵母作りです。
自家製天然酵母のパン作りが人気
自家製酵母でパンを作ろうと思ったら、まず酵母起こしから始まります。
そしてできた酵母液から粉を合わせてパン種を作り、
やっと生地を仕込んでいく、という長い工程です。
(酵母液をそのまま使うやり方もあります)
そうです。
スーパーなどで手軽に手に入るドライイーストと違って
とっても時間がかかるし、手間もかかる。
そんな面倒なことをわざわざやる方が最近増えてきているんですね(笑)
ぱん蔵でも以前は市販の天然酵母(ホシノ天然酵母)を使ったレッスンを
やっていましたが、その生徒さんもだんだん
「自分で酵母作りもしてみたい」
と思うようになってくる方が増えていたのを感じていました。
ただでさえパン作りは発酵という過程が大変そう、難しそう・・・
というイメージがあるのにわざわざさらに面倒くさそうな
「自家製天然酵母作り」
をやろうというのですから(!)
とても意欲的な方が増えている印象です。
今までドライイーストで20年、30年作ってきた方が
自家製酵母に挑戦してみたい
と思うようになった、そんな方も何人もいらっしゃいます。
だいたい、パン作りをしたいと思う方は「食」に関して
関心が強い方が多いと感じます。
ぱん蔵のレッスンの中では発酵クラスという講座をやっているのですが
みなさん、そちらにもとても興味を持たれます。
いつの間にか「パン」から「発酵クラス」へ移行されている方も多いのです(笑)
そんなふうに
・手作りしてみたい
・時間をかけて取り組みたい
・美味しいものを作って家族に喜んで欲しい
という手間をかけて味わうということに関心が高まってきているのだなあ、と
最近はつくづく思っています。
天然 酵母 元 種 膨らま ない – 膨らまなくても失敗じゃない?!原因と対処法について解説します まとめ
いかがでしたでしょうか。
1回目の混ぜ合わせた時は「膨らまなくても失敗じゃないこともあるんだよ」
というお話をしてみました。
先ほどお話した3つの確認の仕方で見分けてみてくださいね。
1回目じゃまだ判断がつかないことがあります。
2回、3回と継ぎ足していって、そうしてだんだん強く状態の良い種にしていきます。
もちろん、上手くいかないこともあります。
その場合はいくら継ぎ足しても大きくなっていかないし元気がありません。
その時は潔く諦めましょう。
困った時、迷った時にご参考になれば嬉しいです。
発酵種についてはこちらの記事もご参考までによかったらご覧ください。
自家製 酵母 元 種 – 元種作りで混ぜたら膨らまなくなった!しぼむことってあり?失敗?
元種はいつまで使えるの?見分け方の大事な3つのポイントをお伝えします
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