レーズン酵母を替えて焼き比べ|酵母液・元種・パンの比較記録

天然酵母パン 作り方−ポイント、実験、裏話など

同じレシピでパンを作り、レーズン酵母だけを替えたら、どんな違いが見えるのでしょうか。

 

短期プロ講座の生徒さんが、ご自身で作ってきた酵母と、

私がお送りした酵母を比べてくださいました。

 

酵母液から元種、発酵中の生地、焼き上がったパンまで、

経過を写真と動画に残して見せてくださったんです。

その後のレッスンでは、同じ生徒さんから、レーズンの種類も替えて試した話を聞きました。

今回はそんな実験の興味深いお話をしたいと思います。

 

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天然酵母ぱん蔵の  椿留美子です。

お山での田舎暮らしを実践、発酵生活をしています。

そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、

発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室を2009年より始めました。

現在は仕事で使いたい方、深く極めたい方向けのプロ向け講座をやっています。

 

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最初は、酵母だけを替えて焼き比べました

レシピや作り方をそろえてみる

生徒さんが比べたのは、

以前からご自身で作っていたレーズン酵母と、私がお送りしたレーズン酵母です。

 

レシピ、材料、こね方、発酵時間をそろえ、かえたのは酵母だけだったと教えてくださいました。

 

ご自身のいつもの酵母を使いながら、届いた酵母も同じように試してみる。

どう違ってくるのか?を実験してくださったんですね。

 

左が私がお送りした酵母液、右が生徒さんが作った酵母液です。

 

 

酵母液から元種へ、違いを追いかける

送ってくださった写真や動画には、酵母液の気泡や、そこから作った元種の変化も残っていました。

元種は、酵母液に小麦粉を加えて育て、パン生地を仕込むために使うものです。

 

同じ時間が経ったところで並べると、気泡の出方や元種の膨らみ方に違いがあったそうです。

 

私は普段、自分で作った酵母を使っています。

ほかの方が作った酵母と、このように並べて経過を見たことはなかったので、私にも新鮮な経験でした!

 

左が私の酵母液から作った元種、右が生徒さんの酵母液から作った元種です。

 

 

焼き上がったパンの表面にも違いが

焼き上がったパンの写真にも、気になる違いがありました。

パンの表面に出る細かな粒は、梨肌やフィッシュアイと呼ばれることがあります。

 

私がお送りした酵母で焼いたパンは、細かな粒が比較的そろって見えました。

一方、生徒さんが育てていた酵母で焼いたパンには、

大きな粒と小さな粒が混じっているように見えたそうです。

 

酵母以外の条件をそろえた比較だからこそ、酵母の違いは気になるところです。

ただ、酵母の何がパンの表面に影響したのかまでは、今の段階で

この一度の焼き比べでは分かりません。

 

左が私の酵母で焼いたパン、右が生徒さんの酵母で焼いたパンです。

 

 

次のレッスンまでに、レーズンも替えて試してくれました

2種類のレーズンに、同じエキスを使う

 

次のレッスンで、同じ生徒さんからその後の話を聞きました。

以前から使っていたレーズンと、私がお勧めしている富沢商店のオーガニックレーズンを比べたそうです。

 

2種類それぞれで酵母液を起こし、元種も作りました。

継ぎ足しには、私がお送りしたスターター液と、生徒さんがご自身で作ったスターター液を混ぜたエキスを使いました。

レーズンは替えていますが、加えたエキスは2種類とも同じです。

 

比べた時点では、2種類に大きな違いは見えなかったと教えてくださいました。

一方で、以前から使っていたレーズンで作った元種にも、今回は以前より大きな気泡ができたそうです。

最初の違いを見て終わらず、次に何を比べようかと考えて、

実際に作ってくださったことが、私にはうれしかったです。

 

 

エキスが関係したのかもしれません

2種類のレーズンを替えても、その時点で大きな差が見えなかったこと。

そして、以前から使っていたレーズンの元種にも、これまでより大きな気泡が見えたこと。

 

その話を聞いて、私は、レーズンの種類だけでなく、

共通して使ったエキスが関係したのかもしれないと思いました。

 

「気泡が大きくなった影響はエキスだ」

ということは断定できませんが、かなり面白い結果だなあ、と思いました。

 

その後にどう変化するか、そこから焼くパンに違いが出るかも?!

これから見ていくところです。

 

 

「違った」の先を、一緒に考えていきたい

 

見えたことを、まずそのまま残す

最初の焼き比べでは、酵母液を変えたことで二つの酵母液や元種、パンの表面に違いが見えました。

パン作りでは、酵母液以外の条件をそろえたそうです。

 

次の試みでは、同じ酵母液でレーズンを替えて作った二つに、その時点で大きな差は見えませんでした。

しかし、以前から作っていたレーズンの元種よりは、両方とも大きな気泡が見えたそうです。

 

おもしろいですね。とても興味深い実験です!

 

もう少し経った元種はどう育つのか。

そこから焼いたパンはどうなるのか。

 

今回生まれた疑問を、これからのパン作りにもつなげていきたいです。

 

 

生徒さんの問いは、私の学びにもなります

 

レッスンでは私が作り方をお伝えしますが、生徒さんが試して見つけたことから、私が学ぶこともたくさんあります。

 

「どうして違うんだろう」

と思ったら、見えたことを残し、条件を確かめて、また作ってみる。

その積み重ねが、自分の酵母やパンを知ることにつながるんですね。

 

こんなふうに積極的に

「考え」「実践して」「検証する」

まさに私が生徒さんにいつも言っていることです。

 

「先生、こんなことやってみてこうなりましたー!!」

 

そんな生き生きとした報告がとっても嬉しいし、

プロフェッショナルな講座をやってきた醍醐味だとしみじみ感じます。

 

同じ学びでもこんなふうに深められたら素晴らしいですね。

実際にやってみてどんな違いが見えたか、ぜひ積極的に試してみてください。

 

 

パン表面の梨肌については、以前の記事にも書いています。今回の違いの理由を説明するものではありませんが、梨肌そのものが気になった方はこちらも読んでみてください ^ ^

関連記事:パンの表面がブツブツになるのはなぜ? 梨肌・フィッシュアイの話

 

 

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