ベンチ タイム – ベンチタイムって必要なの?パン作りに欠かせない理由をパン講師が解説します

天然酵母パン 作り方−ポイント、実験、裏話など

 
パン作りをしているといろいろと専門用語が出てきます。
その中の一つに「ベンチタイム」という言葉があります。
パン作りにおいての「ベンチタイム」。
作らない人にとっては意味がわからん、ということになるかもしれません(笑)
 
今日はその「ベンチタイム」のお話をしてみたいと思います。
 
 
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天然酵母ぱん蔵の  椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、発酵生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨でホシノ天然酵母と自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室をやっています。
 
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ベンチ タイム – ベンチタイムって必要なの?パン作りに欠かせない理由をパン講師が解説します

 
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ベンチタイムってなに?

 
ベンチタイムということば、パンを作っているとよく出てくる言葉です。
ベンチ で タイム ??
パンを作る工程で「生地を休ませる」ことをベンチタイムと言います。
生地を休ませるという工程はどこでやるかと言いますと
一次発酵が終わって分割をした後です。
 
一次発酵
 ↓
分割
 ↓
丸めて休ませる(ベンチタイム
 ↓
二次発酵
 
となるわけです。
一次発酵後にガス抜きをしてベンチタイムを取る場合もあります。
レッスンでは「休ませる」とそのままいうことが多くて
「ベンチタイム」という言葉はあまり使いませんが^^;
(家庭で作るゆるパン作りなのであまり専門用語は使いません)
 
分割していく時にはかりを使って計量していくわけですが、
その時に重さを合わせるのに大きな生地や小さな生地が出てきてしまいます。
和菓子職人のようにスパッと1回で思う分量になればいいのですが、あまりそうはなりません(笑)
 

 
その大きな生地や小さな生地、刻まれた生地たちをひとまとめにしてから丸めておきます。
そして少し休ませるのです。
その時乾かないように霧吹きなどで水分を補給してあげたり、濡れ布巾をかぶせたりしておきます。
次の段階の成型が待っているのですから、スタインバイ状態というわけです。
ここで、15分~20分くらいはスタンバイ状態にしておきます。
長い時は40分ほどおく時もあります。
 
なぜそんなことをするのでしょうか?
 
 

ベンチタイムが大切な3つの理由

 
「ベンチタイムってした方がいいの?」
と聞かれることもあります。二次発酵の時にたっぷり時間をかけるので
成型の前にしばらく生地を置いておくことを疑問に思われるのですね。
結論から言いますと、ベンチタイムをしなくてもパンは焼けます
では、なぜこの工程があるのでしょうか?
ベンチタイムをすることによって効果があります。
その効果を得るための3つの理由についてお話します。
 

 

生地の回復

一次発酵が終わってガス抜き、分割をすることによって生地はダメージを受けています。
分割の時は生地を刻むことになりますね。
そのまま成型しようとすると、グルテンが切れたままになっていたり
生地が縮む原因になるのでその生地のダメージを回復させる必要があるのです。
 
この時大切なのは生地を丸めるということです。
丸めるのも、ただ丸めるのではありません。
きれいな面が出るように表面を張らせることが大切です。
 
パンによっては次の成型の形によってベンチタイムの形は異なることがありますが
それでも表面は張らせていきます。
 
パン作りに慣れていないうちは表面がボコボコになってしまうこともあるかもしれませんが
この表面を張らせることが次の段階に進むときにとても重要になってきますので
ぜひ頑張ってやってみてください!
 

成型をやりやすくする

ベンチタイムをするのとしないのでは次の工程の「成型」のやりやすさが変わってきます。
一次発酵の後の生地はかなり弾力が残っています。
そのまますぐに成型にうつってしまうと生地を伸ばしても戻ってきてしまったりして形が整えにくいのです。
生地は置いておくだけで少しずつ発酵しています。
生地を緩ませて伸びをよくすると成型がしやすくなってきます。
 
生地を休ませておくと切り刻んだ生地がなじんできてまとまってきます。
そしてふんわりとしてきて形が整えやすくなるのです。
 

より細かい生地に

もう一つは生地がふんわり仕上がっていくということがあります。
ガス抜きによって気泡が分散し、均一になっていきます。
より細かい気泡にすることによって焼き上がりの生地がふんわりとなるのです。
 
一度抜かれたガスは再び発酵でたまっていこうとします。
その時間がベンチタイムと二次発酵ということになります。
こうした過程を経てより鍛えられていい生地になっていくのです。
 

 
 

ベンチタイムの適温は?

 
ではその時のベンチタイムに適温はあるのでしょうか?
たいていはそのまま室温で置かれている方がい多いと思います。
レッスンでも室温に置いています。
実は温かい場所、発酵器の中に入れていただく方が扱いやすくなります。
生地は4℃くらいから発酵が少しづつ進んでいくと言われます。
常温でももちろん発酵していくのです。
ベンチタイムは通常は15~20分くらい置いていただくのですが、その時室温が上がらない
冬で部屋の中が寒かったりすると短い時間では扱いづらい場合があります。
そういう時に発酵器じゃなくてもいいのですが、少し暖かい場所に置いてあげるといいです。
あくまでも発酵が目的ではないので、二次発酵にならない程度に休ませてあげるのがいいと思います。
 
先ほども言いましたが
生地を扱いやすく成型しやすい状態に持っていってあげる
ということが理由の一つでもあります。
レッスンでは短い時間の中でいろいろな工程をお伝えしなければいけないので、ベンチタイムを
短めに端折ることもありますが、ご家庭で作られるときは、休ませてあげると成型しやすくなるんだ
ということを思いだしていただけると良いと思います。
 
 

ベンチタイムをしなかったらどうなるの?

 
もし時間がなくて次の成型にうつりたい。。。ということもあると思います。
しなくてもパンは焼けます。
しかし生地の回復を待たずに成型していくと、形は作りにくく不格好になってきます。
生地を緩ませることによって生地が伸びて成型しやすくなります。
 
あとは、やはりきめ細かい生地でふんわりしたパンにしたい時は
ベンチタイムをとった方がいいですね。
生地をいためるような触り方はよくないのですが、適度に生地に刺激を
与えてあげるのはいいことで、丸め直しをしてから成型するというのは
意味のあることなのです。
 

 

ベンチ タイム – ベンチタイムって必要なの?パン作りに欠かせない理由をパン講師が解説します まとめ

 
今日はベンチタイムの意味とその効果についてお話しました。
3つの大切な理由は
1生地の回復
2成型をやりやすくする
3より細かい生地に
 
パン作りの工程の中ではほんの少しの時間かもしれませんが
ちゃんとした意味と役割があるんですね。
ベンチタイムで重要なことは「乾燥しないように注意する」ということです。
これは発酵の時もそうなのですが、常に注意したいことです。
濡れ布巾をかけたり、ポリ袋などで覆ったりして乾燥しないように注意してください。
 
ちょっとしたことでもパン作りの工程には意味があります。
理解するととってもやりやすくなります。
ぜひご参考にしてみてくださいね。
 
 
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