パン 老化 – 翌日固くなってしまうとお悩みの方に パンの老化を遅らせる工夫をパン講師がお話します

天然酵母パン 作り方−ポイント、実験、裏話など

 
天然酵母のパンはどうしても
日が経つと固くなる
という印象がありますよね。
かたくなるということはパンが老化するという表現で表すこともあるのですが
パンの老化
とはどういうことなんでしょうか?
 
翌日も固くならないパンって出来るのでしょうか?
今日はそれを検証してみたいと思います。
 
 
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天然酵母ぱん蔵の  椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、発酵生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨でホシノ天然酵母と自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室をやっています。
 
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パン 老化 – 翌日固くなってしまうとお悩みの方に パンの老化を遅らせる工夫をパン講師がお話します

 
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天然酵母のパンは固い?!

 
天然酵母、自家製酵母のパンは固くて酸っぱい、というイメージは
だいぶ払拭されてきているようですが、まだ根強い部分もあります。
 
天然酵母でもふわふわのパンを売っているパン屋さんもありますよね。
私の近所のパン屋さんもそうです。
しかし、逆に「固くないと天然酵母のパンらしくない」と不満な方もいらっしゃいます。
固いパンは噛み応えと、噛むと味に深みが深みが出てくるなどで好きな方も多いですが
食べにくいという面もあります。
 

 
うちの地域はお年寄りが多いので柔らかめのパンにしてほしいとか、
歯が悪いので(やっぱりお年寄りですが)食べやすいパンがいいとよく言われます。
買ったパンはずっと柔らかいのに手作りは固くなる・・・という印象を持たれている方も多いと思います。
スーパーなで売っているパンには乳化剤や膨張剤なども入っているものがあり、いつまでもふわふわの食感を残すために工夫されています。
手作りは無添加だから?
確かにそういう面もあります。
しかし工夫次第で柔らかさを保つ方法もあるのです。
 
 

パンの老化

 
特に天然酵母のパンは翌日に固くなってしまう、という面がありますね。
パンの老化」という言葉を聞いたことがありますか?
一般的に考えると「老化」って歳をとって機能が低下したり、
年月を経ることで体の衰えをイメージしますよね。
 
パンの老化とはパンの専門用語で、身体の老化とはちょっと違います。
意味としては水分が抜けて固くなってしまうことを示します。
状態は、固くなる、香りが抜けて美味しくない、ということになります。
まさに「日が経った固いパン」ということですね。
 
温めるとまた美味しさが復活しますが、それを再び置いておくと最初よりもさらに
固く味気ないものになってしまう、という経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
焼きたてに比べ、時間が経つと固くなってしまうというのは自然なことですが
老化を遅らせることはできます。
その工夫を考えてみたいと思います。
 
 

老化を遅らせる工夫

 
では家庭で作るパンにおいて老化を遅らせるポイントはどういうところにあるのでしょうか。
 

材料の工夫

①材料に油脂を入れる
固くなるというのは水分が蒸発してきてしまって固くなる、ということなので
油脂の膜で水分の蒸発を抑える働きがあります。
固くなるパンというのはたいていシンプルなパンです。
フランスパン、カンパーニュなど代表的かと思います。
材料の中にバターやショートニングなどの油脂を加えてあげることによって固くなるのを防ぐことが出来ます。
 

 
②卵を入れる
あとは卵を材料の中に入れていただくと柔らかさが長持ちします。
卵のレシチン(乳化剤)の乳化作用によってデンプンの老化を遅らせる働きがあります。
香り付けにもなります。
 
バターロールのようにバターと卵が入っているパンは比較的柔らかさが長持ちします。
シンプルなパンでもカンパーニュに少量の油を入れることがあります。
これも日持ちさせる一つの方法です。
フランスパンは通常は、小麦粉、塩、モルトシロップ、酵母といたってシンプルな材料ですが
ソフトバタールのようにして少しバターなどの油脂を加えてあげると固くなりにくいです。
食パンも原材料はシンプルですが、売られているパンはたいていマーガリンなどの油脂が入っていますね。
むしろ入っていないパンを見つけるのが大変なくらい(笑)
余談ですが、ぱん蔵の食パンは小麦粉、てんさい糖、塩、酵母のみなのでけっこう喜ばれてます。
 
バターや卵を入れるリッチなパンは「菓子パン」のように位置付けられるかと思います。

 
このような菓子パンは比較的老化が遅い傾向にあります。
翌日もできるだけ柔らかさを持続させたい、とか翌日プレゼントしたいなどありましたらこれらを
参考に作っていただけると良いかと思います。
 

作り方の工夫

①パン種を使った長時間発酵
元種法や中種法といったものです。
あらかじめパン種を作り、それをもとに生地作りをしていきます。
ストレート法よりも安定していい生地ができます。
それを長時間発酵させることによって、酵母のゆっくりとした働きにより
生地の熟成進み、水和もしっかり行われます。
そのことによって老化(水分が抜ける)が遅くなるのです。
 

 
②表面のコーティング
パンの表面にバターなどの油脂を塗ったり、シロップなどを塗ることによって
老化を防ぐことができます。
艶やかな表面は美味しそうにも見えます。
 

保存の工夫

焼いた後の保存方法も重要なポイントです。
乾燥しないように注意したいものです。
 
①ラップなどで覆う
すぐに食べるにしても、冷めたら空気に触れないようにきっちりとラップなどで覆うといいです。
カットしていたら必ず切り口は覆うようにしましょう。
小さいパンは丸ごと包み、大きいパンは食べやすい大きさに切って包みます。
 
②冷凍する
すぐに食べない場合は冷凍がおすすめです。
冷蔵庫は乾燥するばかりで味が落ちます。
①のようにきちんと覆って冷凍するのがベストです。
 
冷凍したパンでカットしたものは霧吹きなどして少し湿らせてからトーストすると蘇ります。
少し厚めのパンは自然解凍してからトーストします。
ドライフルーツ、ライ麦などが入った固めのパンはそのまま自然解凍で美味しく食べられます。
 
 

パン 老化 – 翌日固くなってしまうとお悩みの方に パンの老化を遅らせる工夫 まとめ

 
今回はパンの老化についてお話してみました。
時間が経つとパンが固くなってしまうのは自然なことです。
固くならないで傷まないパンの方が不自然です。
手作りのパンの良さは添加物を使わなくても美味しく食べられることですね。
 

 
手作りの良さは焼き立てが食べられることですが、
焼きたてが食べられない時、翌日も固くならない工夫ができます。
1材料の工夫
2作り方の工夫
3保存の工夫
ということになります。
 
手作りのパンは固いもの・・・と思わないでぜひ試してみてくださいね!
ご参考になれば嬉しいです。
 
 
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