パン作りを始めるといろいろな具材が揃ってきます。
冷蔵庫の中がいっぱい、使いかけで忘れちゃっているものとか
使いきれないけど捨てられないものとか。
冷蔵庫で眠っていたりします(笑)
そんな時、冷凍して保存できると便利ですよね。
今日は冷凍して便利に使えるもののご紹介をしていきたいと思います。

天然酵母ぱん蔵の 椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、発酵生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室を2009年より始めました。
現在は仕事で使いたい方、深く極めたい方向けのプロ向け講座をやっています。
ラインで直接お問い合わせはこちらから
パンフィリングとは?基本を知ろう
パン作りの楽しさのひとつが、中に詰める“フィリング”ですよね。
甘いあんこやカスタード、おかず系のツナマヨやカレーなど、バリエーションは無限大。
でも毎回フィリングを手作りするのは、ちょっと大変……
そんなふうに感じたことはありませんか?
今回はパンフィリングとは何かという基本から、
冷凍できる便利な具材(フィリング)4選、
そして解凍方法や使い方のコツまで、
自家製パンをもっと気軽に・もっとおいしく楽しむためのヒントを、
私の実体験を交えてご紹介します。
このお話を動画でご覧になりたい方はこちらからどうぞ。
フィリングとは何か?パンに入れる具材のこと
「フィリング」とは、パンの中に詰める“具材”のことを指します。
英語の「fill(詰める)」から来ていて
パン作りなどの場合には中に入れたり、挟んだりする具材のことを言います。
パンに風味とボリュームを加える大切な要素です。
最近ではいろいろなタイプのデザイン性を重視したパンが多く、
本来は中に入れる具材をオープンにして、見えるように形を作る場合もあり
そういうものもフィリングと呼んでいます。
甘い系とおかず系の違い
フィリングは大きく分けて、
- 甘い系(あんこ、カスタード、チョコクリームなど)
- おかず系(ツナマヨ、チーズ、ハム、カレーなど)
に分類できます。
あとはチョコレートやナッツ類、
惣菜やコロッケなどの加工ものもありますね。
中に入れ込めるようなもので、美味しいものになれば「なんでもあり」ということになります。
用途や好みに応じて、フィリングを変えるだけでまったく違うパンに仕上がるのも、
パン作りの楽しさのひとつですね。
なぜフィリングがパン作りを楽しくするのか
シンプルな生地でも、フィリング次第でイメージがグッと変わります。
自分好みの味を追求できたり、季節の素材を楽しめたり。
同じ生地でも数種類のフィリングを使うだけで
「全部食べたーい!」
となります笑
冷凍できるパンフィリングのメリットとは?
私はパン作りが日常にある生活をしていますが、
その都度フィリングを作って用意するのは、正直手間でした。
そこで活躍するのが、冷凍保存という手段。
パン作りが時短になる
事前に作って冷凍しておけば、作りたいタイミングですぐ使える。
これが想像以上に便利なんです。
思いついた時にさっと使えるのは本当に助かります。
使い回し自由!いろんなパンに応用できる
同じフィリングでも、包む、巻く、のせるといった使い方次第でバリエーション無限大。
工夫次第でパン作りの幅がグンと広がります。
私が実践している「冷凍フィリング」おすすめベスト4
ここからは、実際に私が使って便利だった冷凍OKのパンフィリングを4つご紹介します。
レッスンで使うものの代表的なものは
1.とろけるチーズ
2.小豆あん、クリーム、ソース類
3.ドライフルーツ
4.ジャム、甘酒
これらを主に冷凍して使っています。
① とろけるチーズ
使いかけのものを冷蔵庫に入れておくといつの間にか
カビが発生しているということがありませんか?
うちでは業務用のものでたくさん入っているものを買うことがあるので
ファスナー付きの保存袋に小分けにして冷凍しておきます。
こうすると、うっかりということがないので安心です。
その時のポイントは空気を抜いて封をするということです。
② 小豆あん(クリーム類)
冷凍しても風味が落ちにくく、使いやすさ抜群。
市販のあんこでもOKですが、私は甘さ控えめで炊いた自家製あんこを愛用しています。
小豆あんはまとめて煮ておいて小さな容器に分けて入れて冷凍しておきます。
こうすると使う分だけとり出せて便利です。
クリームや、トマトソース、バジルソースなども同様にできます!
③ ドライフルーツ
こちらは干し柿が代表格です。
いつも無肥料無農薬で元気に育っているうちの渋柿をせっせと干し柿にしています。
これもいくつかに分けて空気を抜いて保存袋に入れます。
自家製だとなかなか上手に粉がふかないのですが、冷凍するとあら不思議!
スッゴク美味しそうに粉がふいてきます。
干し柿の冷凍はおすすめです^^
あとは自家製の半生状態のドライフルーツです。
うちではキウイ、りんごなど。
パンに使う洋酒漬けのフルーツにするために日持ちさせたいので冷凍しておきます。
半生はとくに傷みやすいので冷凍がおすすめです。
④ ジャム、甘酒
かなり甘く作ったものだったり、
うまく空気を抜いて瓶に保存すれば冷凍しなくていいのですが
その手間を省いて私は冷凍してしまいます。(失敗してカビが発生したこともあったので)
ジャムは耐熱の小さな瓶に入れて瓶ごと冷凍して、甘酒は保存袋に入れておきます。
これもとっても便利です。
冷凍フィリングの保存・解凍方法と注意点
保存容器のおすすめ(小分けがカギ)
小分けラップ+ジップロックが王道。
フィリングごとに名前と日付を書いておくと便利です。
冷凍庫での迷子防止!
解凍方法のコツ(常温/冷蔵)
次に冷凍した具材をどのように使っていくかご説明します。
とろけるチーズ
これは解凍しないでそのまま使います。
もともと小さくなっているので、パン生地の上にかけたり、
折り込んだりとそのまま使っていきます。
(ちょっと手が冷たくなりますが^^;)
そのまま使えるのでとっても便利です。
小豆あん、クリーム類
こちらは使う日の前日の夜に冷蔵庫に移して自然解凍させます。
翌日にはいい感じに溶けて使いやすくなっています。
急ぐときはレンジで解凍もありですが乾燥してしまうので
自然解凍がおすすめです。
ドライフルーツ
これもこのまま使います。
干し柿はかなり糖分があるのでカチカチにはなりません。
好きな大きさに冷凍のままスライスすることもできます。
そのほかのドライフルーツもそのまま使います。
ジャム、甘酒
ジャムは糖度の高いものは固まらないので
そのまま使ってまたふたを閉めて冷凍庫にもどすことが出来ます。
甘みが少ないものはカチカチなのでこれも先日に冷蔵庫に移して自然解凍しておきます。
甘酒も同様で固まりませんが自家製でそれほど糖度が出ていないものは
固まってしまうので回答する必要があります。
糖度の高いものは、使う分だけ取り分けてまた冷凍庫にもどせるので便利です。
冷凍NGなフィリングは?
- 水分が多いもの(フルーツそのまま、生野菜)
- マヨネーズ系(分離する可能性あり)
水分、油分の多いものは避けたほうがいいですね。
まとめ|パンフィリングを冷凍して、もっと楽しく・もっと自由にパン作り!
パン作りを続けていく上で、ストックしておきたい、でもこれっって冷凍して大丈夫なの?
解凍は?
と小さな疑問を持ちながらパン作りをしてきました。
実際にやってみて“うまくいった”というもので、便利に使っているものをご紹介しました。
冷凍したまま使えるものと、解凍してから使っていくものとがありましたね。
生徒さんで
「とろけるチーズを冷凍している」のを見たのが初めてだったらしく
とっても驚いて
「初めて知りました!便利ー!私もやってみます」
と感動されていました。
あと解凍して使うものは
前日に冷蔵庫に移しておく
というのをついつい忘れてしまうことがあるのですが、
自然解凍が一番おすすめなのでここ、大切です。
うちの冷凍庫にはジャムの瓶がたくさんあります。
おそらく一番場所を締めているのではないでしょうか。
ある程度甘くしておくと固まらないので、そのまま使えてとっても便利です。
そしてたくさん作っても、同じフィリングで形を変えて楽しむこともできます。
- 包む:あんぱん、クリームパン
- 巻く:あんバターロール、クリームねじりパン
- のせる:オープントッピングパン
一種類のフィリングが、いろんなパンに生まれ変わるのが楽しい!
もうすでにやっているワ♪という方もいらっしゃるかもしれませんね。
いろいろなもので工夫していくと新しい発見があって面白いです。
ぜひ皆さんも試してみてください!