レシピには必ず
「○○℃でオーブンを温めておく」とか
「あらかじめ○○℃で予熱しておく」とか書かれていますね。
もしかして疑問を持たないで、言われたとおりにやっている方多いかもしれません。
実は私もそうでした。
パンを習い始めたころはとにかく先生の言われたことをそのまま一生懸命にやっていたように思います。
これは質問を生徒さんからいただいたことがきっかけで、疑問にお答えする動画を撮ったのが始めです。
この質問がなかったら私も当たり前のように思っていて説明をする機会がなかったかもしれません。
今日は
オーブンの予熱ってなんで必要なの?
というお話をしてみたいと思います。
目次
生徒さんのご主人の疑問
ある時生徒さんが
「うちの主人が何で予熱しなきゃいけないんだ、って聞くんです」
とおっしゃったんです。
その生徒さんもきっともう何年もパンを作っていらっしゃるので、当たり前のこととしてとらえていたのだと思います。
「うまく答えられなかった」そうです。
私も、改めてそんな質問を受けたことがなかったので、
自分で当たり前と思っていることが実は素朴な疑問だったりするんだ
と感じた出来事でした。
生徒さんもそう思ったのだと思います。
何年もパンを焼いていて上達している段階で、けっこう自然にあたり前のようにやっていることってありますよね。
専門家から見れば「当然でしょ」ということが、初めての人から見れば疑問だらけ??とか。
そんな素朴な疑問から今日のお話です。
予熱をしない生地の状態
はっきり言って予熱なしでもパンは焼けます。
でも美味しいパンになるかどうかはまた別のお話です^^;
ではどんなパンになるのでしょうか?
まずは生地の状態についてです。
まず、レシピに180℃で焼くパンがあったとします。
そのパンを、温まっていないオーブンの中に入れてスイッチを入れると180℃になるまでに結構時間がかかります。
電気オーブンの場合はみなさんも経験があると思いますが、「まだ予熱出来てないの?」というくらい時間がかかるものがあります。
パンはだいたい60℃くらいまでは発酵し続けます。
それ以上の高温になると酵母が活動できなくなるので発酵が止まって焼成ということになります。
180℃までの時間が長いと、その間に生地は発酵し続けようとするわけです。
ということは2次発酵をちゃんと終わらせていたのにさらに発酵してしまう。
では2次発酵の時間を短くすれば?
いえいえ、オーブンに入れた温度は発酵の適温ではないので(どんどん上がり続ける環境)そればおすすめできません。
さらにその焼く温度になるまでの長い時間に表面が乾いてきてしまって、表面は焼かれていくのです。
ということはとてもアンバランスな状態になりますよね。
生地の中は発酵しようとしていて、表面は水分がなくなり焼かれる状態になっていく。
どんなパンになるんでしょうか?
予熱をしないとどんなパンになる?
まず焼き時間がとても長いパンになってしまうので表面が固くなります。
そしてもし、規定の時間で焼いたなら温度が追いついていないので中まで火が通っていない可能性が大きいです。
焼き時間を規定の時間で焼く → 火が通らない
時間をかけて焼く → 表面がかちかちのパン
ということになってしまうということになります。
予熱をする意味
つまり予熱をして焼くのに適している温度になったオーブンに入れるということは
素早く発酵を止めて焼成に入る状態にするということなのです。
適温になった環境に入れたパン生地はそこから一気に温度が上がっていきます。
その時に膨らむ状態(釜伸び)でパンによいボリュームが出てきます。
ぜひ予熱をしっかりして美味しいパンを焼いてください^^
余談ですが、予熱をしないで上手く焼く方法もあります。
それはそういうパン、「予熱なしのパン」というものなのでちょっと特殊かなとは思います。
一般的に「○○℃で予熱」と書かれているもの、書かれていなくても予熱を前提としているレシピでは焼く温度でしっかり予熱をしてくださいね。
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