パン 発酵 器 – 室温と発酵器、同じ温度でもパン生地に差が?!天然酵母パン講師が対応の仕方を解説

天然酵母パン 作り方−ポイント、実験、裏話など

皆さんはパン生地の発酵はどういうふうにやっていますか?
発酵器に入れますか?
それとも自然発酵派ですか?

ぱん蔵のレッスンでは自然に置いておくやり方のレクチャーをしていきます。
もちろん、発酵器やオーブンの発酵機能をお持ちの方はそれを使っていただいても大丈夫です。
今日は発酵器を使った場合と自然発酵させた場合の違いについて
お話してみたいと思います。

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天然酵母ぱん蔵の  椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、酵母生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室をやっています。

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パン 発酵 器 – 室温と発酵器、同じ温度でもパン生地に差が?!天然酵母パン講師が対応の仕方を解説

ぱん蔵の自然に置いておく、ほったらかし法

ぱん蔵のレッスンは基本は自然発酵をおすすめしています。
生活の流れに沿って無理なく作れるようにレクチャーしていきます。

世の中に出回っているはパンレシピは温度と時間が書いてあり
「機械」を使うことを前提に作られていますよね。
その「何度で何分、次に何分生地を休ませて・・・」なんて
見るだけで

ああ、めんどくさい

となる方が多いのではないでしょうか?
私はそうでした(笑)今もめんどくさいことはしたくありません。

当時は「自然のほったらかし」のレクチャーをしてくれるところってあんまりなかったんですよね。
いや、全然なかった(!)
でも、パン専門のところではないけどオーガニックとかマクロビ的な
お菓子やパンを教えてくれるところや本は、さりげなくさらっと書いてあったりします。
「2倍くらいになるまで置いておく」という具合に(笑)
でもその程度でした。
もう、自分で見つけていくしかなかったんですね。
そこから、ぱん蔵の自己流でやる「自然のほったらかし」が始まりました。

発酵機能(発酵器)を使う時

でも機械を使う場合もあります。
私自身ほとんどの場合は、自然(レッスンでレクチャーしている通り)
なのですが、オーブンの機能を使うこともあります。
できれば一次発酵はほったらかしがおすすめ、
急ぐときは二次を発酵器に・・・
といつも言っていますが、そうはいかない時もあります。

主に、寒い時期で発酵がなかなか進まない時です。
そして、そんな気候で急いでいる時です。
特にネットショップをやっていたり、イベントでパンを売っている時はそうでした。
自然発酵をしようと思ったら、時間的にも自分の心にも余裕がないといけません。
大量のパンを仕上げていこうと思ったら、その期限(販売の日)までに
着々と進めていかなければいけないので、「自然ほったらかし」を待っている余裕がないときがほとんどです。
(少量のパンの時は全然問題ないのですが)
普段は常温でやっているのですがそんな余裕のない場合には、機械の出番です。

自然発酵と人工発酵(発酵器)

では、自然ほったらかしと人工発酵は全く同じようにやっていいのでしょうか?
普段、自然発酵に慣れている方で機械を使う場合はほとんど問題なく
うまく焼けると思います。
しかし、普段機械のお世話になっている方が自然発酵をしようと思うと、
レシピに書いてある通りにやるわけにはいかないので、ちょっと大変かも。

今日のお話のテーマであります
室温と発酵器の温度が同じでも出来栄えが違う?!
ということになってくるのです。

例えば、気温が30°Cだったとしたらすごく暑いですよね。
夏の暑さ、汗かいてヒュー、と言ってる気温です。
その中に置いた生地と、発酵器の中の30℃の環境に置いた生地を
同じ時間置いておいても様子が違うんです。
それが何年もやっていて、難しい奥が深いと思うところの一つなんですが
例えばレシピに「30℃で1時間」とかいてあった場合、
室温で同じようになるとどうでしょうか?

室温だとやり過ぎということが多いです。
室温と発酵器では、違いがどうしてもあるんです。
不思議ですね。同じ温度なのに。

室温で35℃を超えたら猛暑日ですよね。最近は40℃にもなる日が続く時もあります。
こんな暑かったら、死にそうです(><)
でも機械では普通にこのくらいの温度を出しますよね。
室温の35〜40℃で発酵させようと思ったらかなり過発酵を危険予測して
やらないと危ないです。
40℃では機械では普通にありますが、室温ではおすすめしません。
生地がダレてしまうことがほとんどです。
いいパン生地にはなりません。
ではそういう時はどうするかは別の記事にもかいていますが、低温保存をやってほしいです。
今日はそのことには触れませんが、おすすめです^^

冷蔵庫を使った長時間発酵のポイント、プロが教えるとっておきのやり方

そんなふうに、気温と人工的な温度は違ってくるのです。
温度もそうですが、室温となると湿度も関係してきますよね。
湿度が高かったり、低かったり。それから、部屋の位置とか空気の状態など。
いろいろな要素が絡んできます。
普段、「自然ほったらかし」をされている方はそういう時に勘が働きますよー。

繰り返しの経験

なぜそんなことがわかるのか?というか、わかったのか?
これは同じようなことを何年も、繰り返し繰り返しやってきた経験からわかったことです。
もともと自然発酵の人ですから(!)それでも発酵器を使わなければいけない
シーンもいっぱい出てくる中で、失敗しながら覚えていったことです。
パン教室をやりながら4年間だけパンの販売をやっていたことがありますが、
その中で経験したことは本当に宝のようです。
もちろん今でも実験はつづいています^^

パン 発酵 器 – 室温と発酵器、同じ温度でもパン生地に差が?!天然酵母パン講師が対応の仕方を解説 まとめ

さあ、どうでしたでしょうか?
難しい?と思われましたか?
普段、発酵器を使ってパンを焼かれている方には「ハードルが高い」と
感じられた部分もあるかもしれませんね。
でも、そんなことはありません。
ちょっと頭の隅においてもらうだけでいいんです。
そして普段通りにパンを焼いてください。

たまに、自然発酵をやりたくなったら挑戦していただけたらと思います。
あれー、なんてらくちんなんだ♡って思っていただけると思いますヨ。
昨日もレッスンで生徒さんが「夜焼きたい」っておしゃっていたので
「そのままの状態で生地を持って帰れば、夜には発酵してますよ」
とお伝えしました。
でも「やっぱり明日の朝に変更したいのですが、どうすればいいですか?」
と帰宅後にメッセージをいただいたんです。
その生地の状態によって保存の仕方をお伝えして、やっていただきました。
そんなふうに臨機応変に対応できます。
「自然ほったらかし」って便利でしょ?*^^*

今日お話ししたことは「ああ、なるほど」という程度に聞いていただいて、
あとは普段通り。でもその知識がそのうち役立つ時がくるかもしれません。
その時にこそ、頭の引き出しから取り出して活用してみてくださいね。

ご参考になれば嬉しいです。

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