パン 発酵 し 過ぎ – パン生地の一次発酵と二次発酵でのそれぞれの過発酵の状態と味の違いを天然酵母パン講師が解説

天然酵母パン 作り方−ポイント、実験、裏話など

パン生地を発酵しすぎたことありますか?
私は何度も何度もイヤっていうくらいあります(笑)
どんな状態か?
どんな味になっちゃうのか?
いろんなパターンが語れます。
今日はそんな過発酵のお話です。

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天然酵母ぱん蔵の  椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、酵母生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室をやっています。

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今日はちょっとコーヒーブレイク。
知らなくてもいいけど、体験談語っちゃいます。

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パン 過 発酵 – パン生地の一次発酵と二次発酵でのそれぞれの過発酵の状態と味の違い

このお話を動画でご覧になりたい方はこちらからどうぞ。

過発酵ってどうなるの?

はっきり言って美味しくないです。
味としては失敗です^^;
避けられるものなら避けてもらいたいし、いつも上手くいっている人は知らなくてもいいお話かもしれません(笑)
「過発酵」という状態は、パン生地が発酵し過ぎている状態なんです。
つまり、発酵は酵母が活動して炭酸ガスとアルコールを発生させていくんですが
それが行き過ぎてしまうと酵母の力が低下、他の菌が勢力を持って
乳酸菌や酢酸菌といった活動が強くなっていっている状態とも言えます。
(これはいろいろな条件が重なるので、その他の状態になっている場合もあるかもしれません)
言えることは、酵母菌の活動のピークを超えて弱まってしまったということです。
生地はいろいろな状態があります。
張りがあって「大丈夫かも?」と思うような状態でも酸味が強すぎて美味しくなかったり
見た目に生地に張りがなくなって、だらっとダレてしまっていることもあります。
どんな状態であっても、焼いてみると美味しいパンにはならないことになります。

一次発酵と二次発酵の過発酵はちがう

 

一次発酵の過発酵

実は一次発酵と二次発酵の過発酵の状態って違うんです。
一次発酵の場合は、こねた後に発酵させていき、それが発酵し過ぎの状態であるということです。
この時、起こりやすいのは
生地に酸味が出て酸っぱいパンになる、ということです。
昔は「天然酵母パンは酸っぱい」というイメージが多かったですが
おそらくこの一次発酵具合が上手くいかなかったことが原因ではなかったでしょうか。
昔のやり方は、オーバー気味くらいにやるのが一般的だったのかもしれません。

二次発酵の過発酵

二次発酵の過発酵の場合は一次発酵が上手くいっていた、という仮定でお話しします。
一次発酵までは完璧に上手くいっていたのに、二次発酵でつまづいてしまったケースです。
二次発酵の前には分割、成型という工程があります。
形を作ってから、しばらく置くのですが、それをやり過ぎてしまった・・・。
二次発酵後のいい状態はだいたい「ひとまわりくらい大きくなった」感じ、
と言われますが過発酵の場合は見た目は、ものすごく大きくなってしまっている場合があります。
生地に張りがなく、形も崩れています。
「ままよー(><)」
と焼いてみすが、結局美味しくありません。
膨らみません。逆にしぼんでしまうこともあります。
この場合、もちろん酸っぱいという場合もありますが、経験から言うと
多くの場合「味のないパン」になっています。
甘みが全くなく、スカスカな味です。
収穫期を逃したきゅうりがお化けきゅうりになって味がない「大味」な状態と似ています。
うまみが全くないんです。
糖類を全部食い尽くされたかのようです。
美味しい生地には程よい甘みとうまみがあります。
それが何もない「味気ないパン」となってしまっています。

原因を知って回避したい過発酵

原因は2つです。

時間を置きすぎた

オーバー気味になる多くは自然発酵させている時です。
うっかり生地を置きっぱなしにしてしまったということです。
気温が低い時期ならまだいいのですが、そうじゃない時はしっかり時間管理はしておく必要があります。
この「うっかり」が要注意です。

温度が高い

もう一つは先ほどにもありましたが、温度です。
これも室温の場合、気温が思ったより上がってしまった場合、
いつもと同じ感覚でいると「うっかり」と言うことになってしまいます。
気温が高い時期は要注意です。
酵母菌よりも違う菌が活動しやすい環境になると生地にとっていい状態ではなくなってしまいます。
適温の場所に移動させてあげるとかして、ちょっと工夫が必要になってきます。

どっちかっていうと天然酵母はこっち

長時間でゆっくり発酵させてあげるのは自家製酵母などの天然酵母パン作りに多くみられるやり方です。
ドライイーストで長時間発酵はイーストの量を少なくしてやるという方法もありますが
やはり天然酵母に合っているかな、と思います。

過発酵だとどうしようもない生地でも、少し足りない方が
まだ改善の余地があります。
特に天然酵母の場合はすこし手前でいいというふうに思っています。
やり過ぎよりは、ちょっと手前でやめておく。
発酵不足だとまた膨らみが足りなかったり問題はありますが、ほんのちょっと手前くらいでもOKということです。
その方が逆に天然酵母のうまみが引き立つような気がしています。
まあ余談的なことになりますが、ちょっと頭のすみに置いておいてもらってもいいなと思っています。

パン 過 発酵 – パン生地の一次発酵と二次発酵でのそれぞれの状態と味の違い まとめ

今日は、今までの経験で「過発酵ってこんな感じだよ」というお話をしてみました。
特に自然発酵をしている場合に起こることかな、と思います。
「うっかり」が招いてしまうということです。
主な原因は2つ
時間を置きすぎた
温度が高い
ということです。原因を知ると対策ができるので、失敗しにくくなると思います。

私も本当に何度もやらかしています。
その度に「へー、こんなになるんだ」とショックを受けながら学んできたということです。
一次の時と二次の過発酵の場合は出来上がりの味も全然違います。
面白いですね。
生地の状態も同じ「発酵し過ぎという現象」でもその時によって違うんです。

自然界の不思議ですね。
生地が膨らむ、という不思議な現象でも面白いのに、時間と温度や環境によってもその都度違うという現象。
本当にまだまだ未知の世界です。

今日の話も何かお役に立てたら嬉しいです。

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