「食パンを作るのってパンで一番難しいんじゃないですか?」
と聞かれることがあります。
一番?とまでは言いませんが、納得のいくように焼けるようになるまでには
時間がかかるかな、と思います。
特にぱん蔵のやり方は自然発酵をやっているので、その季節によって変わってきます。
まあ、放っておくだけなので(^^;
見極め、タイミングがうまくいけば大丈夫、ということです。
今日は、ちょっと上級編のお話になるかと思います。
パンをよく作る方、食パンも焼く方にはフムフム、と聞いていただけるかもしれませんが、
初心者の方で興味のある方はこれからの参考になるかも、と思う感じでお読みください。
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天然酵母ぱん蔵の 椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、発酵生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室をやっています。
天然 酵母 食パン – 自家製天然酵母で作った食パン「うまみが増す!」自然発酵で上手に作れる3つのポイント
このお話を動画でご覧になりたい方はこちらからどうぞ。
シンプルな材料の食パンが食べたい
私は今でこそご飯ですが、一人暮らしをしていた若い頃は、朝は食パンを食べることが多かったです。
簡単に手早く食べられる、というのが理由です。
今も朝食がパン食派の方はそう言った理由の方が多いかもしれませんね。
毎日食べるのだからこそ、シンプルな材料で安心なものがいいです。
スーパーなどで買ったものはどうしても添加物が入っていることがあります。
あと、手作りパン屋さんでも乳製品や油脂も必ずと言っていいほど入っています。
スキムミルク、マーガリン、ショートニング・・・など。
家庭で作るレシピでも入っているものが多いと感じます。
それはそれでいい効果があるのですが、入れなくてももちろん美味しい食パンは作れます。
ぱん蔵の食パンは
小麦粉、てんさい糖、塩、酵母
というシンプルなものです。
ネットショップでも売っていました。今でもイベント出店では完売します。
最低限の原材料で作るパンだから、そういうものを求めている方に人気なのかもしれません。
何より天然酵母の食パンは美味しい!!
この魅力にハマってしまいました。
でも売っているもので探そうと思ってもシンプルな原材料の食パンは
なかなか見つからなんですよね。
もうそうなったら、自分で作るしかない!(笑)
食パンを作るきっかけはそういう方も多いのでは?
自家製酵母でうまく作れるの?
ドライイーストと天然酵母の違いはなんと言っても食べごたえです。
ドライイーストの食パンは軽いのでいくらでも食べられる、という感覚です。
スーパーなどで売られているイーストフードを使ったものはさらに軽くて、
小さく丸めるとお団子くらいになって一口で食べられるかも(!)
というくらいふわふわですね。
逆に天然酵母の食パンは見た目は、6枚切り1枚で足りないかも・・・
と思いがちですが、食べるとボリュームがあって1枚で満足しちゃうんです。
お腹にたまるといいますか。
自家製の天然酵母でももちろんおいしく作れます。
自家製酵母だとその素材の影響を受けるので、フルーツを使うとほのかに香りが
してそれを楽しむのもいいものです。
以前、ゆず酵母で食パンを作ったことがありますがふんわり香りが残ってとっても好評でしたよ。
自家製酵母で作る美味しいコツ
では、私が長年やってきておすすめする方法をご紹介します。
元種を利用する①
自家製酵母の作り方には大きく2つあります。
1.ストレートで作る
2.発酵種で作る(元種)
どちらでも作れますが、パン種をあらかじめ作っておく方法2番の方法がおすすめかなと思います。
1のストレート法というのは酵母液を丸ごと使っていくやり方ですが、
食パンは発酵力が必要になってきますので、ピークの見極めが違ってくると膨らみにくくなってしまいます。
その点、パン種を作っておく(元種を使う方法)2の方法の方が安定しています。
お家で気軽に焼く分には(少々膨らまなくてもご愛敬)ご自分のやりやすい方法でいいと思いますが、
人にプレゼントしたりこの日に焼かなければいけない、という決まった約束などがあればなおさら
2の発酵種で作る(元種)という方をおすすめします。
自然発酵(一次発酵、二次発酵)②
一次発酵は低温長時間発酵をおすすめします。
じっくり時間をかける方がパン生地に強さが出てきます。
長時間発酵についてはこちらをご参考に
冷蔵庫を使った長時間発酵のポイント、プロが教えるとっておきのやり方
これは科学的に証明されているとかそういうことではなくて、
日々パン生地を触っている感覚でつかんできたことなのですが、
食パンを作る際にはどちらかというと
いつもの発酵完成1歩手前で終わらせる
ということがコツの1つです。
え、そんなこと言われても難しい(><)・・・と思われるかもしれませんが、
頭の片隅に置いてもらうだけでも。
何回もやっているとタイミングを掴めるようになります。
そして二次発酵。
こちらもなるべく低温(冷蔵庫じゃない方がいい)のところで長時間発酵がいいです。
寒かったらダメですよ、発酵しませんから!
猛暑だと野菜室でもまあいけます。が、なるべく部屋の涼しいところを探してください。
( ↑ ここが夏の自然発酵食パンの難しさ、といわれるところです)
冬は比較的過ごしやすいくらいの部屋がいいです。
そこに6時間〜12時間くらい置いておく場合もあります。
以前冬の日、朝7時くらいから二次発酵を始めて翌朝ちょうどいい感じの大きさになった
食パンを焼いてみたことがありますが、めちゃくちゃ美味しかった!!
比較的寒めの部屋に置いといたんです。時間は約24時間ですよ〜。
焼く前の生地の状態も最高でした。
その時はこのやり方にハマって何回もやっていました。
成形は美しく張らせる③
3つ目のポイントは「表面を張らせる」ことです。
なーんだ、いつものことだ、と思うかもしれませんが、これ食パン作りにとっても大事です。
二次発酵で上手に膨らませていくにはうまくガスをためなければいけません。
この張りがとても大切になってきます。
そしてもう一つ。食パンは四方は型に囲まれていて身動き取れません。
身動き取れるのは天井部分だけなんです。(山型食パンの場合)
そこがふんわりと膨らんで高さを出して艶やかさで美味しさを見せます。
いかに表面を美しく張らせるかということで焼き色、表面の美しさが変わってきます。
天然 酵母 食パン – 自家製天然酵母で作った食パン「うまみが増す!」自然発酵で上手に作れる3つのポイント まとめ
自然発酵だからこそ、自家製天然酵母だからこそのポイントがあります。
コツとしては
1.元種を利用する
2.自然発酵は低温長時間(一次発酵、二次発酵)
3.成形は美しく張らせる
ということでした。
やっぱりいつも言っていることですが、じっくり時間をかけて発酵させていくパンは美味しいのです。
食パンも慌てずゆっくり取り組んで行けるような時間と心に余裕のある時に焼くのがいいかもしれません。
天然酵母の食パンは本当においしい。
子供たちはかぶりつきます^^
焼きたてをちぎって食べるのも最高です。これは手作りならではの至極の時です♡
ぜひ作っていただけたらいいなあ、と思います。
ご参考になれば嬉しいです。
食パンの型についてはこちらをどうぞ。
自家製酵母で食パンを作りたい 初心者におすすめの食パン型
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