中力粉 パン – 地粉(中力粉)でもうまくパンが焼けるのか?どんなパンになる?

天然酵母パン 作り方−ポイント、実験、裏話など

「地粉」って聞いたことありますか?
私の小さい頃は台所にこれしかありませんでした。
でも「地粉」っていう言葉は知らなくて「中力粉」って言っていました。

今や小麦粉の種類がたくさんあってどれがいいのが迷ってしまうほどです。
強力粉?薄力粉?
いろんな言葉が並びます。
国産小麦を使っている方にとっては「地粉」はよく知られているところかもしれませんね。
今日はそんな地粉のお話をしてみたいと思います。

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天然酵母ぱん蔵の  椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、発酵生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室をやっています。

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中力粉 パン – 地粉(中力粉)でもうまくパンが焼けるのか?どんなパンになる?

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実は日本は小麦の文化もある

小麦粉の文化というと欧米をイメージするかもしれません。
なんせパン食ってことでしょ!という方が多いと思います。
確かに使う粉の量は欧米は多そうです。
食事が欧米化していると言っても、米が主食の日本と思いきや・・・
日本は世界でも有数の小麦粉消費国だとか(!)
しかしその大半は輸入小麦でまかなわれています。
でも日本でも実は小麦粉は昔から作られていたんです。
日本の昔ながらの食事を思い出してください。
ご飯はもちろんですが、うどん、おやき、おまんじゅう・・・
いろいろありますね。
そうなんです、日本でも昔から自給して小麦粉は食べていたんですね。

山梨はけっこう小麦を作っている人いらっしゃるんですよ。
いつもお世話になっている農家のお母さんも人気の強力粉「春よこい」を作ってるし、
私も以前畑をやっていた時に地粉とライ麦の種をいただいて育てたことがありました。
農家さんじゃなくても、自分で作った小麦でパンを焼きたいと強力粉を無農薬で作っている
グループの方に分けていただいたこともあります。
皆さん、バイタリティーあって頭が下がります^^

もともと山梨は郷土料理の「ほうとう」文化であるということも関係していると思います。
田んぼが終わって土地をあけておくのがもったいないと、麦を植えたとご近所のおばあちゃんが話してくれました。
二毛作ですね。
そして育てた麦でほうとうを打つ。
そんなサイクルがあったんですね。
地域のおばあちゃんたちはほうとうを打つのがとっても上手です。
お嫁に来た時にお姑さんにほうとうを打つのを仕込まれたんですって。

その地元で作る小麦粉を「地粉(じごな)」と呼びますが、
これはまさしく「うどん粉」です。
これが中力粉になります。

地粉でなんでも作っていた

実は昔からうどんだけでなく、地粉で何でも作っていたんです。
地元でとれる地粉はとっても身近。
天ぷらにしたり、おまんじゅうやおやきを作ったり何でも使っていました。
今のようにレシピによって小麦粉を使い分けるなんてしていなかったんですね。
そんな生活を振り返ると
地粉ってすごい粉かもしれない!!
と思わずにいられません。
きっとパンも焼けるに違いない
そうなんです。パンもしっかり焼けます。
それも美味しいパンが^^

強力粉と中力粉の違い

パンはそもそも強力粉で作るもの、そう思われています。
それは特性としてグルテンの含有率が違うからです。
パンは膨らんでいるのでふわっとして食べやすくなっています。
小麦粉を溶いてただ焼いただけではべたっとしただけです。
(もちろん酵母の力もありますが今回はちょっと置いといて)
このふわっと食べやすくするためにこねてグルテンを引き出すわけですが
もともとグルテン量の多い強力粉だとたくさんグルテンが形成されてくるわけです。

一番グルテンが多く含まれているのが強力粉、
その次が中力粉、その次が薄力粉・・・となっているのです。
このグルテン量の違いによって、強力粉、中力粉、薄力粉というふうに分類されています。
地粉はこの中力粉の分類になるのです。

もっと詳しく小麦粉のことを知りたい方はこちらの記事をご参考になさってください。
パン 小麦粉−小麦粉について 小麦粉の種類、用途別選び方は?

天然酵母は地粉と相性がいい

日本の小麦粉の自給率は14%ほど(2018年農林水産省)だそうです。
その多くをアメリカ、カナダ、オーストラリアの輸入に頼っています。
地元で作る昔ながらの小麦粉の「地粉」は今や貴重な存在なのです。

その地粉でパンを作ったらどんなパンになる?
天然酵母は地粉と相性がいい、と聞かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
中力粉なのに??
と思いますよね。

まだそんなにパンを焼いていなかったころ、私のうちでは地粉をよく使っていました。
メインの粉は地粉だったんですね。
強力粉とか薄力粉とかあまり区別がわからず、まあ中力粉でいっかー、ぐらいの感覚でした。
ですので、パンを習い始めた頃も中力粉しかなかったのでそれで焼いていました。
あまり深く考えていませんでした^^;
ちゃんと上手く焼けていましたので、他の方にも「だいじょうぶだよ~」と言っていました。

ただ、強力粉に比べてグルテンが少ないので市販で売っているようなふわふわのパンではありません。
ボリュームが出にくい、ということはありますがコツをつかめば柔らかめパンも焼けます
もともと天然酵母パンはドライイーストよりはどっしりしたパンになりますし、
天然酵母のパンが好きな方は、小麦の味がしっかりする味わいのあるパンが好きなので、
むしろお好みだと言えると思います。

どこか懐かしい日本の小麦粉

昔から使われている日本の粉。
日本の風土で育った小麦は昔から私たちの身近にあって、私たちの身体にも合っているもの。
小麦の香りがしっかり残ってどこか懐かしい感じがするのもそのせいでしょうか。
今や都会だと地粉を手に入れる方がむずかしい?
いえいえそんなことはありません。
むしろ昔よりも手に入りやすくなったかもしれません。
小麦粉のお菓子、パン作りブームもあって今はスーパーにも置かれています。
自然食品のお店はもちろん、ネットでも簡単に手に入ります。
もし手に入ったら
香りが豊かで、ポストハーベストの心配のない地元産の地粉をぜひ使ってみてください。
私は地粉でほうとうを打つのが好きです^^
お好みでパンの種類によって使い分けていただくとのも良いと思います。
ずっしりと重量感のある地粉を使ったパンは味わい深く心がじんわりします。
おやきも最高です。
一生懸命作られている日本の農家さんも応援したいですね。

中力粉 パン – 地粉(中力粉)でもうまくパンが焼けるのか?どんなパンになる?まとめ

地元で作られる「地粉」のお話をしてみました。
昔は台所にこれしかなかった、当たり前にあった「地粉」。
小麦粉の種類としては中力粉になるのでパン用としては推奨されているものではありませんが
天然酵母のパンにはよく合います。
強力粉ほどボリュームは出ませんが工夫次第でふんわり仕上げることもできます。

パンの他に、うどんやおやつ、揚げ物の衣など日常の料理にも普通に使えます。
ぜひいろいろ使いたい小麦粉です。
もしスーパーの小麦粉コーナーで見かけたら手にとってみてくださいね。
あなたの町のスーパーにはどの地域の地粉が置いてあるでしょうか^^

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