パン生地 冷凍 – 成形まで出来たパン生地を1ヶ月冷凍保存してみた、うまく焼けるのか?

天然酵母パン 作り方−ポイント、実験、裏話など

私、実験が好きなんです。
理論上はいろいろ考えられると思いますが、さて本当にそうなの?
と実感できるのはやっぱり実際に体験してみることです。
食べることについても自分の身体を使って実験(食生活を変えるとか)してみたりしました。

このところはパン生地の冷凍保存についての実験です。
昔に比べて忙しい方が増えています。
「パン生地は冷凍できますか?」
そんな質問も以前はなかったですね。
仕事や子育てなどに忙しくても「パンを焼きたい」と思っている
方も増えていて、みなさんすごいなあと感心してします。
さて、そんな方にもお役に立てたら、と思っているこの実験シリーズ。
今回はこんなテーマです。

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天然酵母ぱん蔵の  椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、発酵生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室をやっています。

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パン生地 冷凍 – 成形まで出来たパン生地を1ヶ月冷凍保存してみた、うまく焼けるのか?1ヶ月後どうなったか?

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今度のパン生地冷凍の実験は「成型後」

忙しい方や、タイミングが合わずすぐに焼けない方など、パン生地を保存したいという方は
結構いらっしゃいます。
そんなお悩みにお答えしようと、あれこれと実験をしています^^

生地の冷凍保存についての今までの実験はこちら。お時間のある時にぜひご覧ください。
以前の記事はこちら
こねてすぐ冷凍したパン生地、1ヶ月以上の冷凍保存は発酵するのか?!
一次発酵させたパン生地を1ヶ月冷凍保存。果たして?
少し焼いたパン生地を冷凍保存、1ヶ月後うまく焼けたか?

冷凍パン生地について

成形した冷凍のパン生地は、生協などで売られているのを見かけます。
私も、昔(20年近く前ですが)クロワッサンの冷凍生地をよく買っていました。
今はどうなのでしょうか?
通販では売っているようですが、パン作りする人も増えたので売れ行きはどうなんでしょうかね?!
冷凍のパイ生地は有名ですね。
スーパーなどでも気軽に手に入ります。
パイ生地は作るのが大変なのでやっぱり重宝されているようです。(何層にも折り込むので大変)
手作りよりもお手軽に手に入って本格的なパイ生地でパンやパイが作れるので本当にすごいですね。
初めて使ったときは感激しました。

冷凍パンにもクロワッサンが多いように、バターが入っている生地は冷凍に向いているのです。
油脂と油脂の間に入っているパン生地は冷凍障害を受けにくく、
焼き上げてもさほど影響がありません。
油脂が入っていることによって生地の劣化が遅くなるのです。
ではシンプルなパンは冷凍には向かないのでしょうか?
短期間なら大丈夫なのでしょうか?
そこらへんの疑問を解決したいと実験をしてみました。

パン生地冷凍までの工程

ではシンプルな材料でこねから成型までの過程を追ってみたいと思います。
長期保存に向いている天然酵母で作るとどうなるか、というところも楽しみの一つです。

シンプルなパンを成型して冷凍①

強力粉、酵母、砂糖、塩というシンプルな材料で丸パンを作ってみました。
酵母はホシノ天然酵母を使いました。
通常と同じように作って成型までしました。ちょうど二次発酵の手前までやったということです。
ですので、二次発酵はしていません
それを乾燥しないようにジッパー付きの保存袋に入れて冷凍。
短期間だと販売もされているのでおそらく大丈夫なんだろうと予測して今回は
1ヶ月以上家庭の冷凍庫で保存してみました。

1ヶ月後のパン生地の状態は?②

まず取り出して見るとカチカチ状態でした。
それを自然解凍。
ちょっと乾燥していたので霧吹きをして湿らせてから、クッキングシートに乗せて
袋をかぶせてからそのまま置いておきました。
だんだん解凍されてきてふっくらとしてきたんですが、ちょっとへこみがあるような
感じもしました。生地がヘタっているような印象です。
そこで、一回丸め直してみました。
そしてもう少ししばらく置いておきました。(二次発酵のつもりで)
この丸め直した時に少しガスはたまっていました。
そしてなんとなく膨らんできたような感じがしたのでもうここらへんで限界かな?
という感じがしたので焼いてみました。(ここら辺は勘ですが)

いよいよ焼きます③

1ヶ月後の生地を焼いてみました。さてどうなったか?
結果はやはり膨らみがよくありませんでした。
中はふんわりとはしていましたが、通常焼いたときのような弾力がなく、ボリュームも出ませんでした
しかし味は美味しかったです。

結論としては、味は美味しかったけどあまり膨らまない、ふんわり感もないパンでイマイチでした
1ヶ月置いておくというのはパン生地にとってはあまりいい状態とは言えないということですね。
やはり、生地の劣化を感じました。
全体的な感想としては、二次発酵の手前での冷凍はおすすめしません
どうやら生地が発酵する力を失ってそのまま焼かれてしまった、、いう状態になっていました。
どの段階で冷凍するのがいいか、という一連の実験としてはこの段階での冷凍ははずれてしまいました。

パン生地 冷凍 – 成形まで出来たパン生地を1ヶ月冷凍保存してみた、うまく焼けるのか?まとめ

今回の実験は、一次発酵を経て成型までしたパンを焼いてみました。
結果としては膨らみも悪く、食感もよくありませんせでした。
酵母自体が力を失ってしまったような印象です。

タイミングとしては
・こねてすぐ
・一次発酵後
・成型後
・二次発酵して少し焼いた後
というようにいろいろな段階での冷凍実験をしていますが、今回の
「成型後」というタイミングはよくないということがわかりました。

成型後というのは形をキープして冷凍しなければいけないので、
冷凍室に余裕がないとなかなかできるものではありません。
こういった意味でも家庭ではやりにくい印象なので有効ではないですね。

また、全体的な結果をご報告したいと思います。
ご参考になれば嬉しいです^^

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