皆さんは野菜ジュースを飲んでいますか?
スムージーが流行って、野菜や果物を使って自分で作って飲む方も増えたと思います。
酵素を取るには野菜や果物を生で取るのが一番いい、と聞いたこともあります。
ローフードを取り入れてやっていらっしゃる方もいらっしゃいますね。
市販で売られている果物や野菜ジュースもたくさん種類があります。
今日はその市販の野菜100%ジュースのお話です。
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天然酵母ぱん蔵の 椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、酵母生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室をやっています。
パン 酵母 – 市販の100%の野菜、フルーツジュースで酵母が作れるのか?自家製酵母パン講師が検証してみました
このお話を動画でご覧になりたい方はこちらからどうぞ。
市販の100%ジュースで酵母起こしはできるのか?
市販のジュースで酵母を起こせたら楽だよなあ〜・・・
そんなことを考えたことはありませんか?
私はあります(笑)
だいたい今でこそ田舎に住んでいますが、東京に住んでいた頃は
果物なんて高級で自分ではあまり買わなかったし、いただくこともめったになかったです。
果物で酵母を起こそうと思ったらとっても
「高級なパン」
になってしまうってことです(!)
じゃあ、100%と書かれている野菜ジュースやフルーツジュースでは
酵母起こしはできないの?
もしできたらとってもコスパもいいし、楽だよなあ・・・
と考えたわけです(笑)
さて、本題です。
皆さんはどう思いますか?
市販の100%ジュースで酵母は起きると思いますか??
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結論からいうと市販のジュースでは酵母起こしはできません。
100%って書いてあるのに??
野菜100%や果物100%と書いてあるものは、素材そのものが丸ごと入っているんじゃないの?
そんなイメージを持っていらっしゃるかもしれませんが、自家製のスムージーとは全然違うものなんです。
なぜ、酵母が起こせないのか?
それはスーパーなどで売られている「100%ジュース」というものが
どんなものなのか、というお話になってきます。
その理由についてわかってくると謎解きができるのです。
まずはそこからお話したいと思います。
手作りと市販の違い
野菜100%と書かれてあると「野菜そのもの」というイメージがあります。
でもよく考えると酵母液というものは冷蔵庫に入れていても緩やかに活動しています。
瓶を振るとシュワシュワしますよね。
でもジュースはそんなことなりません。
シュワシュワしていたら「怪しいジュース」になってしまいます!!
売られているジュースは炭酸ジュースでもない限り
シュワシュワするのは御法度です(!)
そうなんです。
手作りと市販のものには大きな違いがあります。
売られている野菜ジュースの多くは
濃縮還元
と書かれています。(フルーツジュースも同じです)
「濃縮還元」とはなんぞや?という話ですね。
原料の野菜や果物からまず搾汁してジュースを取り出します。
そのジュースから水分を取り除いて凝縮させます。
それにまた水分を加えて完成させます。
なんでそんな面倒な作業をするんだ?そのままジュースにすればいいじゃん。
と、私たちお客さんの立場から見ると思うかもしれません。
でも、野菜やフルーツミックスは複数の材料からできていて、それぞれ収穫時期も違うし、原産国も違います。
そのそれぞれの野菜を集めるためには濃縮して保管しておくという作業が必要になってくるんですね。
それに、国内へ安全に運ばなければいけません。
そういった理由があるようです。
その濃縮還元をしていく過程で野菜や果物は加熱されます。
一般的に行われているのは加熱して水分を飛ばす方法です。
その時に酵母菌は死んでしまうと考えられます。それに長期保存されていたら
ますます酵母菌は老化して働きは期待できそうにありませんね。
栄養も搾汁、殺菌の段階で食物繊維やビタミンCも減少するそうです。(残念)
これは濃縮還元の場合だけでなく、ストレートのジュース(濃縮還元しない作り方)の場合でも
同じだそうです。
酵母菌はどこにいる?
そもそも酵母菌は果物だと皮の周りに多くついていて、あとは種の周り、芯のあたりに多くいるのです。
酵母液を作る時になるべく皮や種を一緒に入れるのはそのためです。
丸ごと使うのです。
私の住んでいる山梨は果物王国です。
時期になれば、いちご、さくらんぼ、桃、ぶどうなどなど
作っている農家さんもたくさんいらっしゃいますし、
農家さんじゃなくても趣味でたくさん作っている方も多いです。
だからこそ無農薬や減農薬のものも手に入りやすいのです。
巨峰をたくさん作っている山梨市のあたり(ワイナリーもいっぱいあります)では
子供たちとぶどうを潰してジュースを作ることがあります。
そのぶどうジュースはまさに100%のぶどう。
種も皮もぐちゃぐちゃ(笑)
ぐちゃっと潰したものを濾しますが、めちゃくちゃ美味しい!!
そしてその液体はそのままにしておくと発酵していきます。
冷蔵庫に入れても緩やかに発酵するので、ペットボトルに入れておくと
パンパンに膨らみます。
そして早く飲まないと、アルコールが発生してしまいますので
子供は飲めなくなります。
「お酒くさい〜〜〜」
と騒ぎ出します。
本来の100%ってそうなるんですね。
まさに「酵母液」です。
本来の酵母液は素材を丸ごと使うのが理想です。
素材は安全なものを使いたい
だからこそ、安全なものを使いたいと日頃から思っています。
生産者さんの顔がわかるもの、どうやって作られたかわかるものということです。
そしてそれが地元のものだと最高ですね!
だって私たちの身体は、私たちの住んでいる地域のものを食べることが一番身体にいいのですから。
だいたい歩いて行ける距離くらい(半径どのくらいかしら?)の範囲がいいと聞いたことがあります。
まあ、それは無理かもしれないのでせめて、地産地消、地元のものや国産のものをいただくのが
身体に負担をかけないでおいしく食べられる食材ということでしょうかねー。
(自分で作ったらサイコーということです♪)
しかしたまに南国の果物や北欧の料理だっていただきたいものですよ。
それはそれで時々楽しむのはいいと思います*^^*
パン 酵母 – 市販の100%の野菜、フルーツジュースで酵母が作れるのか?自家製酵母パン講師が検証してみました まとめ
話がそれてしまいましたが、つまりは最初の結論に戻ります。
市販の100%ジュースは加工されているので、その製造過程で酵母菌がいない。
酵母は起こせないということです。
ただ、他の酵母を使って水分の代わりに野菜ジュースを使って作るパンはできます。
ぱん蔵ではにんじんジュースなどの野菜ジュースを使ったパンをレッスンで
やることがありますがなかなか美味しいですよ。
今日も読んでくださってありがとうございました。
ご参考にしていただけると嬉しいです。
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