発酵 腐敗 – カビは怖がらなくていい〜いい菌と悪い菌は共生している

天然酵母パン 作り方−ポイント、実験、裏話など

 
パン作りは「発酵」という過程が必ず出てきます。
自家製酵母の場合は生地を作る前に、酵母の培養というまた前段階の
ひと手間を要します。
大変そう・・・と思っても、避けて通れない「発酵」です。(笑)
 
これ、微生物の活動なんです。
微生物の活動といえば「発酵」と「腐敗」ということばをよく聞くと思いますし、
よく語られているテーマだと思います。
今回はそんな菌について、田舎暮らしをしていて学んだ
ちょっと違う視点からお話してみたいと思います。
 
 
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天然酵母ぱん蔵の  椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、発酵生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨でホシノ天然酵母と自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室をやっています。
 
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発酵 腐敗 – カビは怖がらなくていい〜いい菌と悪い菌は共生している

 
 
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発酵と腐敗

 
微生物の働きといえば、パン作りなどの発酵もありますが、
食べ物を腐らせたりする私たちにとって嫌なことも思い浮かびます。
 
では発酵と腐敗はどう違うの?
ということになりますが、これは人間が勝手に分けているだけで
微生物としては同じ生命活動の繰り返しなのです。
これについて詳しいことはこちらの記事に書いてありますのでご参考にどうぞ。
パン 酵母 と は – 酵母って何?微生物の世界を感じる自家製酵母パン作り 3大発酵の秘密
 
微生物とは「微細な生物」という意味ですが、微生物をひっくるめた表現として
「菌」という言葉を使っていきたいと思います。
 
先ほど菌(=微生物)は人間にとって
嫌な活動(腐敗)と嬉しい活動(発酵=有益な、体に良い)を
するものがあるとお話しました。そんな酵母菌などの
人間の身体に入っても大丈夫な菌 
人間の身体に入るとよくない菌
は常に私たちの周りにいて一緒に生活しているというお話をしたいと思います。
 
 

いい菌と悪い菌は共生している

 
田舎暮らしを始めて様々なことの発見や驚き、苦労や喜びを体験してきました。
そんな中で私たちは山梨で地域の方たちとお醤油を作っています。
そのお醤油の絞りの時に絞り師の先生と色々なお話をするのですが
その時に話題になったことで、とても印象に残ったお話です。
 

いい菌を優勢にする

 
お醤油は春先に仕込みます。
その時に大豆、お醤油の麹、塩、水を混ぜて熟成させていきます。
そして天地返しをしながら発酵、熟成させていき毎年一回絞るのです。
その絞りは一般の私たちにはなかなか難しく、技術が必要なので絞り師さんに
お願いして絞ってもらいます。
 

 
だいぶ前から(私が出産する時にもすでに言われていました、20年以上前!)
私たちの周りに「抗菌」「除菌」という言葉がよく聞かれるようになり、
赤ちゃんのおもちゃなどや日常的なグッズにも「抗菌」というシールが貼られる
ようになりました。
私も出産したばかりで新生児の赤ちゃんを触るときは一生懸命手を消毒してました。
でも昔はそこまでやってなかったわけです。自分の母の時代とか。
パンを作っている時にも感じることですが、食べ物にカビが発生したり、においがよくなかったり
味がおかしかったりする場合、
腐っている
いたんでいる
と思うわけですね。
それはいきなり悪い菌が発生したわけではなくて、もともと私たちの周りには
いい菌と悪い菌(私たちの身体にとって)が常にいるのです。
私たちが病気にならないのは「いい菌」が優勢ということなんです。
 
身体の中もそうですね。
腸のお話で結構話題になるのが「善玉菌」「悪玉菌」というのがあります。
常に私たちの身体にいますが、どっちかが優勢になることで体調が違ってきます。
そこに「日和見菌」というものがあるからです。
普段は害がないのに「悪玉菌」が強くなった時にそれに加勢する「日和見菌」。
私たちのまわりに共生している菌も同じことが言えるなあと思うのです。
どっちかの菌が強くなる環境にあればそれが増えていく。
つまり、悪い菌が優勢にならないような環境にしておけばいいのです。
 
 

過度な消毒はしなくて良い

 
なぜお醤油の絞りの時にそんな話になったかというと、私たちが瓶詰めする時に
「瓶を消毒する」
という話をしていたんです。
それを聞いた絞り師の先生が
「消毒なんてしたことがない、しなくていい、誰がそんなこと言ったの?」
と言われたんです。
え、そうだったんですか??
と私たちはびっくり。手間をかけて結構丁寧に今までやってきていたものですから、、
そして菌の話になったのです。
 
「もともと周りには菌だらけでしょう?その中で生きてきたでしょう。」
 
そう、つまり私たちは菌とともに暮らしていて、その菌を除外することはしなくていいのです。
私たちはどうもやり過ぎてしまうようです。
手を洗う時も除菌石けんでゴシゴシ一生懸命洗うといい、というイメージがありますが
ある自然育児推奨の小児科の先生は
「石けんを使わなくていい」
とおっしゃっていました。
手を除菌してしまうといい菌まで流してしまうことになるのだそうです。
これって病気になった時に処方される抗生剤の薬と同じことですね。
 

 

悪い菌が活躍する環境を作らない努力をする

 
例えば味噌を作る時、みなさんカビがいやで怖がりますね。
そのために、作る季節を選びます。また、保存環境を選びます。
そして最小限に抑える努力をします。
しかしどうやったって生えるものは生えます(笑)
しかしカビをきれいに取り除いてあげると、下にはきれいな味噌がちゃんとできているのです。
(私は逆にカビの層が美味しい味噌を守ってくれているように感じます)
 

 
私たちにできることは、良い菌が増えるような環境を作って
悪い菌が活躍できない状態にしてあげるということです。
そのために温度管理をしたり、空調管理をしたり工夫します。
 
え、これって酵母起こしや生地発酵と同じことじゃないですか!
つまりパン作りにおいても同じことをやってきているわけなんですよ。
 
お醤油は仕込んだばかりの時期は乳酸発酵を良い状態に持っていくために低温にしておきます。
今でこそ化学的、理論的に解説できるかもしれませんが、昔は代々の教えからやってきたこと。
すごいですね。先人の知恵から生まれたことなのです。
 
 

発酵 腐敗 – カビは怖がらなくていい〜いい菌と悪い菌は共生している まとめ

 
つまり、知恵を使うということなんです。
今、「自分で考えて知恵を使う」ということが本当に少なくなってきていると感じます。
情報が入りすぎてわからなくなってしまうということもあります。
その情報を信じすぎてしまって自分で考えなくなる、ということもあります。
 
先人たちの知識と伝達を大切にしていきながら、
酵母のことや発酵文化を見ていくと、自分で考え周りの人たちと
知恵を出し合う大切さを学ぶ気がします。
 
発酵生活はいろんな昔ながらの知恵が詰まっています。
パンを通してそのこともみなさんと共有していけたら嬉しいです。
 
 
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