パン 膨らま ない – パンがオーブンの中で膨らまない「釜のび」しない3つの原因について、パン教室の先生が解説

天然酵母パン 作り方−ポイント、実験、裏話など

パン生地をオーブンの中に入れて焼き始めると
フワーッと膨らんでいく様子はとってもワクワクするものですね。
しかし、そううまくいかない時もあります。
えー、なんで膨らんでこないの??・・・と(苦笑)

生地がオーブンの中でふっくらと膨らむのは今までやってきたことの
最終結果となります。
今までの工程がうまくできていたか?
という通信簿的な(?)ものかもしれません。

その結果が、ガッカリするものだったら・・・
今までのことをおさらい検証してみましょう。

今日はそんなパンが膨らまない?!というお話です。

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天然酵母ぱん蔵の  椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、酵母生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室をやっています。

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パン 膨らま ない – パンがオーブンの中で膨らまない「釜のび」しない 3つの原因について、パン教室の先生が解説

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パンが膨らまないとは?

「膨らまない」ということはいろいろな意味で捉えることができます。
①発酵生地が膨らんでいないのか?
②二次発酵の成型生地が膨らんでいないのか?
③焼いた時に膨らんでこないのか?

今日はその中でも最終的なオーブンの中に入れたときに膨らんでこない
ということをテーマにお話していきたいと思います。
何がよくなかったのか「原因」というものが必ずあります。
その原因を見つけていきましょう!

オーブンの中に入れてふっくらと膨らんでくることを
「窯のび」というのですが、この窯のびがよくないということは
①と②も膨らんでいなかった、ということが多いのです。

つまりこれまでの作り方がうまくできていたか?
ということになってきます。
これを丁寧に見ていくと原因がわかって次に生かせるのでやっていきましょう。

オーブンの中で膨らまない3つの原因

オーブンの中で膨らんでこないという原因は大きく3つあります。

こねが足りない  –  1

生地は工程の中で3度膨らんできます。
1回目は一次発酵の時、2回目は二次発酵の時、
そして3回目は熱を加えていった時です。(オーブンやフライパン、蒸し器など)

生地を成型して二次発酵の時にひとまわりくらいふわっと膨らんできます。
そしてオーブンに入れるとさらに膨らんできますね。
それが思った以上に膨らんでこない・・・
そんな経験もあるのではないでしょうか。

その原因としてまず考えられるのがこね不足ということです。
世の中には「こねないパン」というものもあって、私も作りますが
その場合はまた違う工程があります。
こねて作る一般的な作り方においてはこねる作業は重要になってきます。

こねるということでグルテンを作っていきます。
そのこね作業が足りていないということは、グルテンの形成が足りていない、
グルテンの形成がうまくいっていない、ということが考えられます。
グルテンの膜を作っていく作業は大切で、その中に炭酸ガスをため込んでいくので
強い膜が出来ていないと、炭酸ガスを抱え込めなくなり膨らみが悪くなっていきます。

発酵がうまくいってない –  2

2つ目は発酵の問題です。
発酵不足はよくある原因の1つです。
オーブンの膨らみの前に発酵生地がちゃんと膨らんできているかをチェックしましょう。

温度が低いと、季節によってなかなか発酵してこない場合もあるでしょう。
天然酵母の生地だととても時間がかかります。
自然発酵にしても発酵器に入れても時間通り、とはいかないことがあります。
焼き上がりが固くなってしまったという方には、
待ちきれなくてちょっと早めに次にすすんでしまった(><)と
いう方が少なくありません。
ここは生地の状態をしっかり見ていきましょう。

もう1つは過発酵ということもあります。
発酵し過ぎの生地は逆に焼いた時にしぼんでしまいます。
これも注意しなければいけません。
発酵具合の様子は本当に大切なのです。

発酵状態を見極めるポイントはこちらの記事にもあります。
これって発酵できてる?パン生地の一次発酵が完了しているかどうかの見極めポイントはここ!
一次 発酵 時間 – 天然酵母パンの一次発酵って時間はどれくらいかかるの?自然発酵パン作りにおいてのポイントをお話しします。

ちゃんとこねられていてグルテンがしっかり出来ていても、発酵状態がよくないと
これまたガスをため込むことが出来ていないのでパンの膨らみが悪くなってしまいます。
発酵不足も過発酵もよくないのです。

オーブンの温度が上がりきっていない  –  3

これは家庭の電気オーブンの場合に見られることが多いです。
余熱を十分に取れていない、または
余熱後、生地をオーブンに入れる際に庫内の温度が下がってしまった
ということが考えられます。
温度が下がった状態でオーブンに入れてしまうと長時間低温で焼くことになってしまいます。
ふくらむ前に表面が乾いてかたくなって膨らみを妨げてしまいます。

あとは、設定温度と実際の庫内温度が微妙に違っている?!とか。
これはそもそも論的になりますが、実際に私もありました。
今、東京教室で使っているオーブンがそれなんです。
大きなパンを焼くにはとてもいいオーブンなのですが。小さめを焼く時はとても工夫が必要です。
オーブンを使いこなすのって努力が必要だったりします。
(苦労しないオーブンもありますよ)

実際に私は何年も試してみて、うまく焼けるようになりました。
苦労してここに行き着いたという感じです ^ ^ ;
いつも焼きがいまいち、余熱にも気をつけてパン生地をオーブンに入れる際に
気を配っていてもうまくいかない・・・
そんな時は疑ってみてくださいね。
オーブンの中に入れるオーブン用温度計も売っていますので確認してみるといいと思います。

パン 膨らま ない – パンがオーブンの中で膨らまない「釜のび」しない  3つの原因について、パン教室の先生が解説 まとめ

パンが膨らんでいくさまは本当に幸せ気分になります。
今までの苦労がむくわれた、というような安堵感もあります。
自家製酵母の時は特に窯のびが素晴らしいものがあります。
自然の力の面白さを感じますね。

今日はパンがオーブンの中で膨らんでこない原因についてお話してみました。
1こねが足りない
2発酵が足りない
3オーブンの温度が上がりきっていない
ということがありました。
オーブンの中でちゃんと膨らんでくれるということはその前の作業が
順調に行われているか、ということにかかってきます。
それぞれの作業を丁寧にやっていくことが重要になってくるのです。
うまくいかなかった時は、ぜひ振り返ってみてくださいね。

うまく焼けたパンはオーブンの中で膨らんだ様子で私たちを幸せにしてくれますが
その後も「食べる」という嬉しいことが待っています。

ふっくら美味しく焼きあがったパンを食べる幸せ。
ぜひ幸せパンを焼いていきたいものです^ ^

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