パン 霧吹き – パン生地を焼く前に霧吹きをするのはなぜ?どんな効果があるのか考えてみました

天然酵母パン 作り方−ポイント、実験、裏話など

 
パン作りを始める方へ。
まず最初にいろいろな道具を揃えると思います。
マット、めん棒、パンの型・・・などなど。
その中でも忘れがちなもので、ぜひ用意して欲しいものがあります。
それはズバリ霧吹きです。
持ってる方もいらっしゃると思いますが、
ぜひ「パン専用」の霧吹きをご用意ください。
パンを焼き続ける限りずっと使い続ける、お役立ちグッズです。
 
今日はそんな霧吹きの使い方のお話をしてみようと思います。
 
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天然酵母ぱん蔵の  椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、酵母生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨でホシノ天然酵母と自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室をやっています。
 
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パン 霧吹き – パン生地を焼く前に霧吹きをするのはなぜ?どんな効果があるのか考えてみました

 
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パンを焼く前に霧吹きは必要なの?

 
ぱん蔵のレッスンでも霧吹きは必需品です。
レッスンにいらっしゃる初心者の方にも「パン用の霧吹きを持っていてくださいね」と言っています。
それほど必ず使うものなんですね。
 
レシピ本にも「焼く前に霧吹きをたっぷりと」というふうに
書いてあるものもあると思います。
特にハード系の種類、バケットなどはしっかりと霧吹きをしてから焼くとか、
オーブンのスチーム機能を使って焼く、とか聞かれると思います。
それ以外のものでも私はけっこう霧吹きをして焼くことが多いです。
もちろん霧吹きをしない場合もあります。
 
じゃあ、パンを焼く時に霧吹きは必須?
 
霧吹きをしなくてもパンは焼けます
 
しかし、霧吹きをするのには意味があるのです。
特にハード系、シンプルなパンの場合です。
その役割、効果について見ていきたいと思います。
 
 

霧吹きをすることによって変わる3つの効果

 

形よく、クープもきれいに仕上げる

 

 
まず、二次発酵が終わり焼く前にパン生地に霧吹きをした場合、どうなるか?
オーブンの中に入ったパンはまず、表面についた水滴(あるいは蒸気)は
瞬間的に生地と溶けてどろっとなるわけです。
そしてその表面が次第に乾燥してその間にだんだん中が焼けていきます。
そうして生地が伸びていい感じになっていくのです。
 
しかし、表面がすでに乾いていたら?
蒸発する時間もなくすぐに表面から焼きが始まっていきます。
そして中の焼けていない生地は膨らもうと外に飛び出そうとします。
固まったクープ(切れ目)やそれ以外の飛び出せそうなところから
飛び出そうとして変な割れ目もできてしまうのです。
生地が上手く伸びていく余裕がなく、変な部分から割れてきたりして
形がイビツになる傾向があります。
 
霧吹きをすることによって、焼きまでの時間に余裕を持たせて上げて、
より形よくボリュームを出すことができるのです。
 
 

表面をパリッと仕上げる

 
表面についた水分と生地のデンプンが加熱されて糊化するのでクラスト(表面)がパリッと
する効果があります。
ただし、霧吹きをしすぎると返ってクラストが厚く硬くなってしまいます。
蒸発するのに時間がかかりすぎてしまうんですね。
 

 

食感が変わる

 
やわらかめのパンも固めのパンも程よく霧吹きをしてあげることによって
焼き上がりがよくなります
一般的に柔らかめのパンの場合はふんわりと仕上がり、
ハード系のパンは表面がパリッと仕上がる傾向にあります。
表面もツヤがあっていい焼き色がつき、クラムも整って食感もよくなります。
 
ただしこれは油脂の入っていない(入っていてもごくわずか)シンプルなパンです。
 
 

リッチなパンは霧吹きをしない

 
油脂の多めに入っている種類のものは普通は霧吹きをしません。
油脂が潤滑油の働きをしてくれるので、表面が乾燥しにくいからです。
霧吹きをしてしまうと、より伸びようとして膨らんだ生地は
焼いた後にしぼんでしわしわになってしまうことがあります。
焼く時に水分が多すぎた場合の傾向です。
 
ここにもそんなお話をしているのでご参考にどうぞ。
パン の 表面 が シワ に なる – 焼いた後にパンの表面にしわができるとお悩みの方に 原因と対策をお話します
 
 

その他、便利に使える霧吹きの使い方

 
◎固くなったパンをトーストするとき
天然酵母のパンは日が経つと固くなりがちです。
そういう時に美味しく食べるポイントは水分補給です。
大胆に水にくぐらす、という方もいらっしゃいますが、ちょっとそこまでは・・・
という方はぜひ霧吹きをたっぷりかけてトーストしてみてください。
ふにゃっとならないの??
と思うかもしれませんが、たっぷりかける方がふんわりと美味しく焼けるんです。
食パンでも、お惣菜パンでもどんなパンでも大丈夫です。
思い切ってかけてみてください^^
 

 
 
◎生地発酵の時、乾燥しないように生地にシュッと。
生地を休ませている時、発酵させている時に程よく霧吹きをかけてあげます。
特に冬場は乾燥するので生地が乾いてきます。
成型している時にも置いているそばから表面が乾いてくることもあります。
そんな時、シュッとかけて潤いを復活させます。
 
特に生地を発酵させている時は湿度が大切な要素になってきますので、
自然発酵させている時は乾燥に注意して様子をみながら霧吹きをしてみてください。
上の方から霧のようにふわっとかけてくださいね。
 
パンを作る時にも、食べる時にも使う便利アイテム「霧吹き」。
園芸用ばかりではありません。
ぜひ、霧吹きを有効に使って美味しく食べてください。
 


 
 

霧吹きがない時はどうする?

 
たまに、霧吹きの代用って何かありますか?
と聞かれることがあります。
代用というほどではないですが、いくつか提案はさせていただいています。
 
発酵時の霧吹きの代用
蒸気が足りない時は熱湯を容器に入れて生地と一緒にくるんでおきます。
これは霧吹きと併用して使うことも多いです。
生地の表面が乾いている時はハケで水を塗ってあげるのも手ですが
二次発酵の時は形を崩さないようにそっと丁寧にやってくださいね。
 
焼成前の霧吹きの代用
オーブンにスチーム機能があればそれで大丈夫です。
あとはストーンに熱湯をかけたものや耐熱容器にお湯を入れて
一緒にオーブンに入れるという方法もあります。
 
固くなったパンの時の霧吹きの代用
これは手に水をつけてパッパとかけることが多いです。
手元に霧吹きがない時はよくやります。
でもこれ、ちょっと技術(?)が必要で水滴の塊がボトっと落ちる
こともあるので要注意です。
 
あとは表面に水を塗るということもたまにやります。
食パンなどカットしたものにはカットした面にうっすらと塗ります。
( ↑ これ、平均的に塗るというのが難しい)
 
霧吹きのように細かい霧のようなものが均等にかかっているというわけではないので
あまりおすすめではありませんが・・・
(と言っても、ない時は私はよくやってます^^;)
 
 

パン 霧吹き – パン生地を焼く前に霧吹きをするのはなぜ?どんな効果があるのか考えてみました まとめ

 
今日はパン作りの際の「霧吹き」をテーマにお話してみました。
焼く前に霧吹きをすることによって3つの効果があります。
1.形よく、クープもきれいに仕上げる
2.表面をパリッと仕上げる
3.食感が変わる
 
種類によってかけない方がいいものもあります。
そしてかけ過ぎにも注意が必要です。
ご参考にしていただいて上手く使いこなしていただけたらと思います。
 
コツは少し上から霧のようにかけてあげることです。
水滴がボタっとならないように。
強く集中してかけないで、ふわっと優しくです。
ぜひお試しください^^
 
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