自家製酵母 – 自家製酵母でほったらかしパンを作ろう!ほったらかしパンの先生が教える3つのポイント

天然酵母パン 作り方−ポイント、実験、裏話など

ちまたにあふれている「パンレシピ」。
昔は習いにいかないと教えてもらえなかった情報が今は簡単に手に入ります。
うらやましい限りの時代ですね。

そんな中で最近よく聞く「ほったらかしパン」。
なんぞや??と思う方もいらっしゃるかもしれません。
今日はぱん蔵がおすすめする作り方
「自家製酵母でほったらかし」
をテーマにお話してみたいと思います。

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天然酵母ぱん蔵の  椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、発酵生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室をやっています。

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自家製酵母 – 自家製酵母でほったらかしパンを作ろう!ほったらかしパンの先生が教える3つのポイント

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ほったらかしパンって?

最近よく聞くようになった「ほったらかしパン」。
どんなパンなんでしょうか?
ネットでもたくさんの動画が上がっていますね。
ほったらかしで発酵させるということは、ぱん蔵でずっとやっている
発酵器を使わない自然発酵のことです。
「ほったらかし」でいいの?と私も最初は思っていましたが、発酵とはそういうものです。
酵母菌が活動する時間のことです。
その間私たちは何ができるということはありません。
そう、ほったらかすしかないってことです(笑)

その時間活動しやすいように環境を整えてあげるのが発酵器です。
活動しやすい温度、湿度などを保ってあげるんですね。
そうすると早く発酵してくれて次の段階に進めます。
そう考えると自然発酵の「ほったらかし」は逆にあえて
活動しやすい環境におかないということにもなります。
何しろ冷蔵庫を使ったりするんですから(!)
酵母菌の活動が活発になる温度とは程遠いということです。
では何のためにそんなことをするのでしょうか?

酵母菌の活動がゆっくりになる
→発酵に時間がかかる
→ゆっくり生地熟成が進む
→うまみがでる

こんなふうになってきます。
つまり適度に時間をかければ美味しいパンになるってことなんです。
生徒さんも冷蔵庫で長時間発酵させたらいつもより美味しくできてびっくり♡
とおっしゃっていました^^

自家製酵母でできるの?

今、ネットなどでたくさん出回っているレシピはドライイーストのパンが主流です。
では「自家製酵母」を使ってもほったらかしパンってできるものなの?

答えは「できます」

というか、ぱん蔵では自家製酵母を使ってのパン作りを
してきていますが
自然発酵=ほったらかし
が普通です。そう、普通のパン作りなんです。
でも発酵器を使ってパン作りをされている方にとってはちょっと不安になることもあるかも知れませんね。
そこで美味しく作るコツを紹介したいと思います。

自家製酵母で「ほったらかし」で美味しく作る3つのポイント

「ほったらかし」にして自家製酵母で美味しくパンを作るポイントをご紹介します。
今まで過去のブログを読んでくださっている方には「なーんだ」と思われるかも知れませんが(笑)

冷蔵庫を使う①

ほったらかしは常温でOKなのですが、さらに時間をかけて生地を熟成させていこうと思ったら
冷蔵庫を使うのをおすすめします。
それも野菜室がいいです。
野菜室は冷蔵室よりも1〜2℃高い設定になってます。
冷蔵庫だと温度が低くてなかなか発酵が進みにくい傾向にあるので
野菜室くらいがちょうどいいのです。
低い温度で酵母菌の活動はとてもゆっくりになります。
通常の2倍はかかると思ってもらったほうがいいです。

つまり、酵母は通常の2倍以上の時間をかけて粉類をゆっくり分解することで
生地が熟成してうまみが増すということになります。
さらに粉と水の水和がゆっくり進むので老化が遅く時間が経っても
パサつきの少ないパンになります。
いいことだらけですね^^

冷蔵庫を使ったパン作りに関してはこちらの記事もご参考にどうぞ。
冷蔵庫を使ったパン生地の長時間発酵のポイント、プロが教えるとっておきのやり方
冷蔵庫での長時間発酵ではどうしても固くなってしまうという方に、ふわふわに仕上げるポイントをお話します
冷蔵庫を使った「ほったらかし」でこねないパンは簡単に作れちゃう!上手に作る3つのコツ

酵母の量を調整②


通常の2倍以上の時間をかけて発酵していくので、酵母は少量でいいということになります。
酵母の量についてはレシピ上決まった数値が出ていると思いますが
これは美味しいパンを作るベストな割合が出ています。
酵母は多くなると発酵が早く進み過発酵になる場合もあります。
少なすぎても活動が弱くうまくいきません。

では長時間発酵の場合は?
通常の量よりも少なくして時間をかけて発酵させます。
長時間発酵にしたいときはドライイーストの場合も量を減らします。
ネット情報もあまりない10年以上前、他のパン教室の先生で「イーストの量を少なくしてパンを作っているんです」
とおっしゃっていましたが、まだそんな情報がない時代にその方は
パンにうまみを出す方法を知っていらしたんですね。

見極めは時間じゃない③

もう一つ大事なことがあります。
発酵は〇〇時間と書かれてあるかも知れませんが、必ず自分の目で確かめることです。
季節やその場所の環境によって発酵具合は違ってきます。
暑い時期は早く発酵が進みますし、寒い時期は全く進まない・・・
ということもあります。
きちんとガスが溜まっているか、ふんわりと弾力のある生地になっているか
を見極めてくださいね。

「ほったらかし」で気楽なパン生活

ほったらかしの自然発酵は時間がかかります。
自家製酵母は普通でも時間がかかるのにさらに?!と思われるかも知れません。
でも、もともと時間のかかる自家製酵母だからこそ、時間のかかる
長時間発酵とは相性がいいのです。
しっかりと小麦の味と香りが残る美味しいパンになります。
これは一度味わうとやみつきの美味しさです。

時間がかかるということはその間の時間が有効に使えます。
寝ててもいいし、出かけてもいい。
付きっきりじゃなくていいのですから、好きなことに当てられる時間が増えるということです。
これは私にとってもありがたいことでした。
「パン作りって時間がかかるから大変」
「時間がある人じゃないと作れませんよね」
という真逆のことになるんです。

忙しい人ほどほったらかしパンをおすすめします。
ぱん蔵のレッスンにいらっしゃる方は忙しい方が多いですよ。
フルタイムでバリバリ働いている方や子育てでまだまだ手のかかる方、
時間に余裕のある方はもちろんですが、そんな方にもこのパン作りは合っています。
ぜひ挑戦してみてください。

自家製酵母 – 自家製酵母でほったらかしパンを作ろう!ほったらかしパンの先生が教える自家製酵母の使い方 まとめ

いかがでしたでしょうか。
自家製酵母は「ほったらかしパン作り」に向いているということがわかりました。
そのポイントは
1冷蔵庫を使う
2酵母の量を調整
3見極めは時間じゃない
ということになります。

ほったらかし、という言葉を使いましたが実はこの方法は前から
ぱん蔵のレッスンではやっていたことです。
レッスンでパン生地をこねた後に
「いつ焼きますか?」
とお聞きします。それはご予定に合わせて焼く日を決めて逆算して発酵させていくからです。
数日後に焼きたいのであれば冷蔵庫に入れて酵母の活動をさらにゆっくりにしますし
できるだけ早く焼きたいのであれば、そういう環境に持ってってあげます。
長時間発酵と短時間で作る方法はご自分の予定に合わせて選べて調整できるんです。
これは酵母菌の活動をうまくコントロールしていくことになります。
コントロールというと何だか偉そうで好きじゃないのですが、
酵母菌のことを理解して上手に付き合っていくということです。

そうすることによって自分の生活スタイルに合わせて
パン作りが気楽に、楽しくなってきます。
自家製酵母ってどうしてもマニュアルが多い(=〇〇せねばならない、細かい)
と思ってしまうのですが、肩肘貼らずにゆったりでいいんです。
何しろ自然相手ですから。
そういったパン作りを一緒にやっていきましょう^^


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