昔食べた自家製酵母パンの味が忘れられません。
そのパンは知り合いの方が焼いたもので、とっても酸っぱかったんです。
家族にも酸っぱくて不評でした^^;
そのころ私もパンは焼いていましたが、ほとんどがホシノ天然酵母で作っていました。
その方が作っていた酵母は使ったことがない素材だったので
そんな特徴があるのかもしれない
と思って納得していました。
「自家製天然酵母のパンは酸っぱいもの?!」
そういうふうに思われている方ってけっこういらっしゃるんですよね。
今日はそんなお話をしてみたいと思います。
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天然酵母ぱん蔵の 椿留美子です。
お山での田舎暮らしを実践、酵母生活をしています。
そんな暮らしを踏まえながら、東京と山梨で自家製酵母を使って、
発酵器を使わない、ほったらかしの「ゆるパン」教室をやっています。
天然 酵母 パン 酸っぱい – 自家製天然酵母で作るパンは酸っぱいものなの?!酸っぱくなる3つの原因とは? これがわかれば美味しいパンが作れます
このお話を動画でご覧になりたい方はこちらからどうぞ。
自家製天然酵母のパンは酸っぱいのが普通?
近年はパン屋さんに美味しい天然酵母パンがたくさん並んでいます。
ちょっと前までは天然酵母のパン屋さんを探すのは難しかった印象です。
それが、自家製酵母、オリジナル酵母を売りにいているところもたくさん出てきました。
私としては、とってもわくわくしてしまう世の中になったなあ、
と嬉しく思っています♪
まだ天然酵母というものがそんなに知られていなくて、
世の中に出回っていなかった頃、
「天然酵母のパンって酸っぱい」というイメージがありませんでしたか?
冒頭で書いたように、初期の頃(出回り始めた頃)って
天然酵母パン=酸っぱいパン
だったような覚えがあります。
しかし今やそんなことはなく、とっても美味しい、しかも
「これって本当に天然酵母パンなの??」
と思うくらい、ドライイーストのパン並みにふわふわに作られる方もいらっしゃいます。
いろいろな情報も出回り、知識量も増えて研究されてきたのだと思います。
食べる方としては嬉しい限りですね *^^*
そんな中でも今も「天然酵母パンって酸っぱいよね」
という方もいらっしゃいます。
自分で作るとどうしても酸っぱくなってしまう
お取り寄せしたけど酸っぱかった
天然酵母パンって酸っぱいもんなんでしょ?!
そんな声も聞くことがあります。
特に「自分で作ると酸っぱい」という声が多いかもしれません。
本当にそうでしょうか?
今日はその原因についてお話ししてみたいと思います。
原因を知って美味しいパンを焼こう
結論から言うと、自家製酵母パンは
酸っぱいパンもできるし、酸っぱくないパンもできます。
酸っぱいパンが作りたくなかったら、酸っぱくない美味しいパンが作れるってことです。
つまり、酸っぱいパンになるには原因があります。
その条件を除けば美味しいパンになるわけです。
まあ、考えれば当たり前のことですね^^
では、それについて考えていきましょう。
自家製酵母のパンが酸っぱくなる3つの原因
自家製酵母のパンが酸っぱくなる主な原因を3つ考えてみたいと思います。
1酵母自体が酸っぱくなっている
2パン種が過発酵になっている
3生地の一次発酵の時に過発酵になっている
このようにほとんどが一次発酵までの段階での工程だと思われます。
では一つずつみていきましょう。
酵母自体が酸っぱくなっている①
自家製酵母を作る時はまず、酵母液を作っていきます。
(いろいろな種類があるので作り方も異なりますが、今日は酵母液を作るという多くの場合のお話をします)
その酵母液がすでに酸っぱくなっているということがあります。
もともと酵母液は美味しく飲めるくらい美味しく作れるものですが、酸味も当然あります。
自家製酵母の場合さまざまな菌が混ざり合っているのでその作用があり、
複雑な味になっています。
その中で酢酸菌の割合が多くなると酸味が強く出てくるのです。
お部屋の環境も関係してきます。
常在菌(空中にいる菌)も影響してくるので、作る方(作る環境)によって出来栄えも変わってくるのです。
同じような作り方をやっても人によって違いができてしまうのはこのためです。
酸っぱいパンができやすい環境だとすれば、酢酸菌が増えないような環境作りを考えます。
大切なのは酵母液を長時間置きすぎないとうことです。
完成しているのに、そのまま室温に置きすぎてしまうと違う菌が優勢になってしまう(増えてしまう)ことになる場合があります。
完成したら冷蔵庫に入れて活動を休ませておきましょう。
そのほかにおすすめしているのは適温と言われているよりも低温におくということです。
これはちょっと慣れが必要になるかもしれません。
低温といっても冷蔵庫に入れてしまっては菌がなかなか活動しないのでそれよりも高めです。
だいたい、酢酸菌は25〜30℃くらいが活発になると言われるので
20℃前半をイメージして置いておける場所を探してあげましょう。
こちらの原因についてはもっと詳しくお話していますのでこの記事をご覧ください。
天然 酵母 パン 酸っぱい – 酸っぱいパンの原因は酵母作りから始まっているかも?現役パン講師が解説
パン種が過発酵になっている②
もう一つの原因としては、酵母液でパン種を作っていく時です。
元種が酸っぱくなってしまっている場合があります。
これは、過発酵になっているかも・・・ということです。
置いている温度が高すぎたり、時間を起きすぎるとやはり
酢酸菌や乳酸菌といった他の菌が優勢になってしまうので
味が変わってきます。
酵母液はうまくできているのに、なんで酸っぱくなるの?
と思われる方はこちらを疑ってみてください。
もしかしたらここに原因があるかもしれません。
過発酵になって酸っぱくなっているかを確かんめるにはパン種を食べてみることです。
食べなくてもいいんですが、「味をみる」ということです。
ここで酸っぱくなっていたら諦めましょう。
生地の一次発酵の時に過発酵になっている③
これが一番わかりやすいですね。
生地作りまではうまくいっていたのに、パン生地の発酵具合の
見極めがうまくいかまくて美味しくなくなってしまった・・・
ということが一番多いかもしれません。
一次発酵の過発酵というのは明らかに酸っぱくなります。
この原因は温度が高すぎた、時間を起きすぎたということが大きな原因かと思われます。
発酵の見極めって経験も必要で、特に初心者の方には難しい面もあるかもしれません。
まず、香りに酸味があるか、味に酸味があるか。
これらを確かめてみてください。
過発酵に関しての記事はこちらをご参考ください。
パン 過 発酵 – 一次発酵し過ぎた(過発酵)生地はどんな状態?過発酵の生地、どうする?回復できるのか?
天然 酵母 パン 酸っぱい – 自家製天然酵母で作るパンは酸っぱいものなの?!酸っぱくなる3つの原因とは? これがわかれば美味しいパンが作れます まとめ
いかがでしたでしょうか。
自家製酵母パンが酸っぱくなる3つの原因についてお話しました。
1酵母自体が酸っぱくなっている
2パン種が過発酵になっている
3生地の一次発酵の時に過発酵になっている
何より一番の見分け方は「食べてみる」ということです。
酵母液、パン種、一次発酵後の生地。
これらをやらない方が多いのかもしれませんが、味見って地味に大切です。
料理のシェフがいちいち味見をするのって重要なことなんですね。
昔、人気のイタリア料理店でアルバイトをしていた時、
シェフがよくぺろっといちいち舐めていて、正直「えー」って
思っていましたが、あとで聞くとそれはとっても当たり前で重要なことだそうです。
見た目で判断がつかないな場合はぜひ「味見」をしてみてください。
そうやって覚えていくものです。
酵母液、パン種、一次発酵後の生地、これらが明らかに
酸っぱくなっていたら出来上がりのパンも酸っぱくなってしまう可能性が大きいです。
そうならないようにもちろん気をつけなければいけませんが、
途中で気が付けば酸っぱいパンを焼かなくてもいいことになります。
もし酸っぱくなっていたら?
その時は(そうなりたくありませんが^^;)こちらをご参照ください。
過発酵の生地どうする?〜失敗した生地の再利用法②
しっかり酵母作りを学びたい、そんな方には無料メールレッスンがあります。
こちらもご参考にしてください^^
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